<宮崎美子 コメント>

――撮影現場は、どんな雰囲気ですか?
まりえママを中心に、従業員一同とてもいいチームになっていると思います。新たに加わった、リラちゃん(森日菜美)も自然に溶け込んで、いいアクセントになっています。そんなリラちゃんを、みどりさん(笛木優子)や美来ちゃん(杏花)がやさしく見守って…。
撮影場所も、広くなりました。お店のセットのすぐ裏に控え室があり、おかげでみなさんのお芝居を特等席で見られるという、理想的な現場になっています。
――杢代和人さんも、新しく加わりました。
ポスター撮影のときに初めて会ったのですが、「自分の役割をすぐに理解できる、勘のいい人だな」という印象がありました。
杢代さん演じる大輝は、「闇バイトに手を出して犯罪組織に追われる」という役どころで、少し重いのですが、それが店内で描かれるファンタジーな物語との対比にもなっていて、このドラマの見どころでもあります。

――新装開店するにあたり、オススメポイントはありますか?
店には、点滴のボトルがキープされていたり、介護士資格をもつスタッフが常駐するなど、介護が必要な方をお迎えする準備がちゃんとできています。
どのように介護するのか、演じるにあたり、介護の専門家から指導もうけました。“介護を前提にしたスナック”という点にも注目していただけるとうれしいですね。実際に、こういうお店が増えていくといいなと思います。

上杉まりえという役については、「本当に実在するの?宇宙人なんじゃないの?」と、自分でも葛藤を抱えながら演じています。
視聴者のみなさんも、まりえの秘密やお店の謎について気になっているのではないでしょうか。実は今回は、お店のスタッフもそうした秘密や謎を共有しているのでは?といったことが徐々に明らかになりそうで…。これ以上はまだ言えませんが(笑)、ぜひ楽しみにしていてください。

――ゲストのみなさんも、宮崎さんと共演された方が多いですね。
片岡鶴太郎さんとも柄本明さんとも、夫婦役を演じさせていただきましたし、清水美砂さんとは、先日熊本を舞台にした映画でご一緒したんです。私のテレビドラマデビューは、お昼の帯ドラマだったのですが、かとうかず子さんからバトンを引き継いだというご縁があります。

――現場でも、思い出話に花が咲きそうですね。
よく「何年ぶりですね」みたいな話をしていて、それが私の密かな楽しみにもなっています。このドラマは、毎話多くのゲスト出演者の方が登場することもポイントですが、ほとんどが私と同世代か、大先輩の方ばかり。そんなみなさんに、気持ちよく過ごしていただくことも、自分の役目だと思っています。何だか、本当にスナックのママみたいですね(笑)。

――宮崎さんは、“魔法のワイン”で誰と会いたいですか?
今の私だったら、篠山紀信さんにお会いしたいかなぁ。デビューのきっかけを作ってくださったし、芸能生活40周年の写真集も撮っていただきましたから。
一方で、もしこのドラマが長く続いたとして、最終回で上杉まりえがあのワインを飲むとしたら…ということも考えるんです。その際に会いたいのは、このドラマの脚本を手がけた、清水有生先生かな。「私の正体を教えてください」とか、聞き出したいことがいっぱいあるので(笑)。

――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
年を重ねるというのは、「終わりを意識していく」ことでもあると思うのですが、だからこそ人生を楽しめる、クヨクヨせずに生きていけると思うんです。
そう考えると、人生にはこのドラマのようにいろいろなことが起こるけれど、年を重ねるのも悪くないはず。そうしたことが伝わるといいなぁと思っています。
また、若い人にも「お年寄りって、いろんなことを味わってきたんだな」と感じてもらえるとうれしいですね。