新水10ドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』の第1話完成披露試写会が9月21日に行われ、脚本の三谷幸喜さん、主演の菅田将暉さん、共演の二階堂ふみさん、神木隆之介さん、浜辺美波さんらが登壇しました。

左から)大水洋介(ラバーガール)、西村瑞樹(バイきんぐ)、 小林薫、神木隆之介、菅田将暉、二階堂ふみ、浜辺美波、アン ミカ、ひょうろく、三谷幸喜

本作は1984年の渋谷を舞台にした青春群像劇で、三谷さんの半自伝的要素を含んだ完全オリジナルストーリー。不器用ながらも、生きることに一生懸命な“人間くさい”人たちがエネルギッシュに生きたこの時代を、三谷ワールド全開で笑いと涙いっぱいに描きます。

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渋谷のジャズ喫茶「テンペスト」のマスター・風呂須太郎(ふろす・たろう)役の小林薫さんは、「テンペスト」の従業員・仮歯(かりば)役のひょうろくさんの現場での様子を明かしました。

「言葉遣いが丁寧なんですよ。監督さんの指示に『はい、かしこまりました』と。普段、僕らが監督との間で交わすような言葉遣いじゃない」と言います。

ところが、ひょうろくさんは、監督がいなくなったところで「小林さん、あの…監督さんは何をおっしゃっていたんでしょうか?」と聞いてきたのだとか。

小林薫

小林さんは「理解してないのよ!」とツッコみつつも、撮影シーンが前後するなどドラマ独特の撮影方法にひょうろくさんは慣れていないからとフォロー。「そういうのが多々あって面白かった」と振り返りました。

ひょうろくさんは、現場での小林さんについて「いろいろ聞いたら、全部教えてくださった。監督に、僕のために時間を取らせるわけにいかないけれど、小林さんはちょっと暇そうにされていたので」と明かすと…小林さんはすかさず「暇とかいうなよ!」と返し、笑いを誘いました。

ひょうろく

さらに小林さんは、ひょうろくさんが普段「厚揚げご飯」を食べていると知ったものの、薬味を使わず醤油だけで食べていると聞いて仰天したのだとか。ショウガやネギを散らすようアドバイスしたと明かしました。

これに、菅田さんは「リアル『深夜食堂』」と、小林さんの代表作を挙げて盛り上げます。

ひょうろくさんは「(小林さんは)演技中はめちゃくちゃお優しいけれど、料理の話のときは料理人みたい。でも、すごい…好き、大好きです!」といきなり告白し、会場からは拍手が沸き起こりました。

小林薫(左)とひょうろく(右)、2人の会話を楽しそうに聞く神木隆之介(中)

ちなみに三谷さんによると、ひょうろくさんの役名「仮歯」の由来は、シェイクスピア作品に登場する「キャリバン」という怪獣のキャラクターだそう。

菅田さん演じる久部三成(くべ・みつなり)は「マクベス」から、二階堂さん演じる倖田リカ(こうだ・りか)は「コーダリア」からきているそうです。