11月27日に写真集『吉永小百合』を発売した、俳優・吉永小百合さん。

今回発売された写真集は、30年前に出版された作品を再編したもので、2024年に亡くなった希代の写真家・篠山紀信さんが撮影した膨大な写真の中から、吉永さん自身が新たに選び直したといいます。

吉永小百合:
今回篠山さんの写真を中心にっていうことは、とてもうれしいことですし。まさかこんなに早くお亡くなりになると思わなかった…、本当に“元気印”の方だったから。

佐々木恭子キャスター:
エネルギッシュな篠山さん、撮影の時の何か…思い出というと、どういうことが一番に上がりますか?

吉永小百合:
「いいわよ」とか、「とってもすてきよ」とかね、そういうふうにして、こう近づいてきて言ってくださると、のせられてその気になっちゃうという。やっぱり“魔法使い”ですかね。

篠山さんを「魔法使い」だという吉永さん。

そんな篠山さんは生前、吉永小百合さんのことを「カメラの前に立つと、怪しげになる。この世のものとは思えなくなる」と言い、「この世の物ではないってことは、“バケモノ”ですから、“バケモノ”が一番美しい」と表現していました。

互いを唯一無二の存在として、認め合っていたからこそ、時を超え今もなお輝き続ける。そんな一枚一枚が、今回の写真集には収められています。

さらに、吉永さんがこれまで出演した124本すべての映画のスチール写真も掲載。

その中で、特に吉永さんの思い入れがあるのは、自身100本目の出演作となった映画『つる』の一枚だといいます。

吉永小百合:
映画の作り方が変わってきて、フィルムだったものが、デジタルで違う形にもなっていますけど、それでもやっぱり「いい映画っていうのは、百年残る」っていうのを自分では思っているので。そうありたいな、そういう作品を目指してやっていきたいなと思いますね。

「なにもしなくなったら、ぼけちゃうかも」

14歳での銀幕デビューから、変わることのない“映画への情熱”。

そんな吉永さんの124本目の映画出演となる最新作では、女性で初めて世界最高峰エベレストの登頂に成功した登山家・田部井淳子氏をモデルとした登山家役を演じ、実際の登山にも挑戦しました。

さらに、人生初めての“ピアス”にも挑戦。

吉永小百合:
(作品のモデル)田部井淳子さんご本人にお会いした時に、素敵なピアスをしていらして。それが田部井さんが70歳ぐらいの時でいらっしゃって。「私も70歳になったらピアスしたいな」と思っていたのに、やっぱり勇気がなくてできなかったんですね。
だから、この映画を機会に開けちゃおう!と思って、開けたんですね。

笑顔でインタビューに答える吉永小百合さんの耳には、ピアスが

常に新しいことに挑戦し続ける吉永さん。今でも、“あること”を続けているといいます。

吉永小百合:
週1回、ジムのトレーニングをしているんですけど、それができない時は家で何回って決めて、スクワットをしたり、腹筋したり。スクワットは60回、腹筋は100回なんですけど、腹筋はやっぱりお腹を使うから、食事前にやるっていう感じですかね。

佐々木恭子キャスター:
なんかきょうは怠けたいな…みたいな気持ちの時は、どういうふうにご自身を鼓舞しているんですか?

吉永小百合:
やらなきゃダメだって自分で、言い聞かせていますけどね。
そういう(挑戦する)ものがあるから、幸せだっていうふうに思います。何もなくなったら…ちょっとぼけちゃうかもしれない、フフフ。
なにかそういうものがないと、前に進めないっていうところはあるかもしれないですね、自分が「これはやってみたい」とか「楽しいな」っていうことを見つけることは、とても大事だと思うんです。

そんな吉永さんの来年の抱負は…『一歩一歩努力する』

吉永小百合:
「一歩一歩 努力する」っていうことなんですけど。小さなことでも、きのうよりはきょうの方が前進しているっていうふうになればいいと思いますし。
どんなことでも努力ってあるかなと思うんですが、それこそリンゴのむき方でもきれいにむければ、それはまた努力になると思いますし。さまざまなそれぞれの皆さんの“小さな努力”っていうのは、きっときっとそれは自分に返ってくるものだと思うし。
私自身もそういうのをちょっと忘れがちになってきているんで、あえて「努力する」って書きました。

(『サン!シャイン』 2025年12月26日放送より)