1年を通して一番カビが増える“カビシーズン”の6月。
2025年は、連日暑い日が続いていることから、いつも以上に注意が必要だといいます。
東京都心では、23日までに8日連続で真夏日を記録。猛烈な暑さと、高い湿気は、「カビの繁殖」をより一層活発にします。

実際に、カビ駆除などを行うハウスクリーニング「おそうじ革命」の除去作業に同行し、清掃前の浴室内にカビなどの有機物がどれだけ潜んでいるのか調べると…。

その数値はなんと約30万。
まな板を消毒した後が500程度といわれているため、かなりの菌が繁殖していることが分かります。さらに、浴槽に繁殖するカビの中には、吸い込むことで肺炎を引き起こす可能性があるものも。

おそうじ革命の櫻井恵さんによると、入浴時は換気扇をつけない方がカビの繁殖を抑えられるといいます。

おそうじ革命 櫻井恵さん:
お風呂入っているときに換気扇をつけてしまうと、浴室乾燥の中が湿気がたまりやすい状況になって、そこからまたカビが生えちゃいますので。お風呂に入っているときは換気扇をつけずに、(浴室から)出た後に24時間換気をオススメしています。

連日の真夏日に加え、梅雨の湿気で急激に増え続ける家の中のカビ。
繁殖しやすい場所はどこなのか?今すぐに始められる「対策」と「掃除法」を詳しく聞きました。

たわしでゴシゴシはNG?浴室のカビお掃除方法

カビ取りやカビ菌の検査などを行っている、「カビバスターズ本部」の世良秀雄代表によると、まず注意しなくていけない場所は「浴室」だといいます。

浴室の中でも、「天井」「シャンプーの底」「シャワーヘッド」「浴室の隅」に注意してください。

カビバスターズ本部 世良秀雄代表:
お風呂の蒸気が一番天井に届きますし、お掃除しにくい場所になりますので、カビやすくなっています。シャンプーの底はちょうど湿気がこもりやすく、シャンプーもカビの栄養になります。シャワーヘッドの中も一緒で水がたまりやすいので、ちょっとずつ湿気がたまってカビが発生すると。

カビ掃除を行う際にも注意が必要です。
カビ汚れを落とすためについ、たわしなどでゴシゴシと洗いたくなりますが…世良さんによるとこれはNG行動だといいます。

カビバスターズ本部 世良秀雄代表:
ゴシゴシと洗うことで傷がつきますし、その傷の奥に汚れがたまりやすく、奥にカビが発生するので、今度は取れにくくなってしまう。

浴室のカビ掃除を行う際は、ゴム手袋を装着し、メガネやゴーグルで目を保護。水で3倍に薄めた塩素系の漂白剤、霧吹き、ラップ、もしくはキッチンペーパーを用意します。
このとき、換気扇を回すなど、作業中は十分な換気を必ず行ってください。

浴室のゴム部分に発生したカビには、水で薄めた塩素系漂白剤を霧吹きでカビが繁殖している部分に吹きかけます。

カビと漂白剤がより密着するようにラップ、もしくはキッチンペーパーをかぶせ、20~30分放置した後、お湯で洗い流せば完了です!
作業後は水をかけて浴室内の温度を下げます。こうすることで、湿気がたまらずカビの再発防止につながるということです。

意外な場所にも潜むカビ

カビが繁殖する意外な場所として、リビングがあります。なかでも、観葉植物がある場合は注意してください。

カビバスターズ本部 世良秀雄代表:
カビは土の中にも生息していますし、腐葉土等ありますので栄養分になります。お水とかあげますので、湿気も揃ってカビが発生しやすくなります。植物自体も成長する過程で水蒸気を出しますので、その周りに湿気が高くなる可能性があります。
定期的に日光があたる場所や、風通しのいい場所に観葉植物を置いてください。土にカビが発生した場合は変えてください。

他にも、エアコンのダクトやテレビの裏や家具の裏も、ほこりや湿気がたまるので、注意が必要です。

カビバスターズ本部 世良秀雄代表:
家具でしたら、塩素系漂白剤を10倍くらいに薄めて吹きかけて除去することができます。
マットレスなどは、中の綿やスプリングなどが入っている空間にもカビが入っているので、そこまで除去できませんので、捨てるしかなくなります。

暑い夏、換気のためについつい一日中窓を開けっぱなしにしてしまいがちですが、世良さんによると、気温や湿度が高い外の環境と同じになってしまうので、カビが繁殖しやすくなってしまうといいます。換気は、1日2~3回10分程度行うのが適切です。
逆に、クローゼットやたんす、げた箱などは開けておくと、換気されてカビが発生しにくくなります。

また、部屋を閉め切ることが多い就寝時は、エアコンのドライモードや、空気清浄機を夜間に使用することで、湿度が高まるのを抑えることができます。
寝具の下に除湿シートや、すのこを敷くのも効果的です。

(『サン!シャイン』 2025年6月24日放送より)