6月23日の東京都心は8日連続の真夏日となる最高気温31.9℃を観測。
6月に「8日連続で真夏日」となるのは、46年ぶりのことです。

そして、23日午前9時。気象衛星「ひまわり」が捉えたのは、小笠原近海で渦を巻く雲。「台風2号」です。

24日午前6時の進路予想では、関東に向かって北上。接近前に熱帯低気圧にかわる見通しですが、大雨をもたらす恐れがあり警戒が必要です。

気になる日本列島への雨と風の影響は?
天達気象防災キャスターが解説します。

熱帯低気圧に変わる見込みの台風2号 影響は?

谷原章介キャスター:
天達さん、きょう(24日)すごい蒸し蒸ししてる。これ台風2号の影響ですか?

天達武史気象予報士:
台風の影響ですね。熱帯の空気が入り始めています。
台風2号、今、小笠原近海から北上しているんですけれども、この台風の最大風速に注目すると18m。これが17.2mまで下がりますと、熱帯低気圧になるということで、今まだギリギリ台風という状況なんですよね。
急速に台風にとっては海水温が低い領域に入ってますから、おそらくきょうのもう夕方もしかすると午後9時ぐらいにはもう熱帯低気圧に変わるということになりそうです。

気をつけていただきたいのは台風ではなくて、梅雨前線。もう規模が全然違います。
今実はモンスーンの湿った空気が補給を受けて、西日本や東海で非常に活動が活発になっています。
きのう23日の夜から岡山で1時間に100ミリ。今朝は、岐阜・関市付近で1時間に120ミリと記録的短時間大雨情報も出て、今少し収まっているんですけど地盤がゆるゆるの可能性があります。

梅雨前線の雨雲に注目していくと、きょうの夕方以降、東日本はだいぶ弱まってきます。
ただ、西日本の方に新たな形をした梅雨前線が出てきまして、これは低気圧を伴っていますので、特に九州北部や中国地方は大雨。
今夜になりますと、南の海上おそらくもう台風から熱帯低気圧に変わっているんですけど、この熱帯低気圧が自分はそんなに強くない、黒幕みたいな役割。供給役です。
この熱帯の空気をどんどん送り込むという役割をするので、雨雲自体も今日の夜になると神奈川や千葉あたりを中心にちょっと発達してきます。

この熱帯低気圧接近前が雨のピークなんですね。
あす25日の午後になるとようやく千葉の辺りに接近していくんですけど、雲としてはまとまりがなくなっています。
右側しかないので中心よりも東側の千葉とか茨城が中心の雨なんですけど、熱帯の空気を送り込んでますから、関東は長く降り続く可能性があります今夜から。

雨・風の予想 25日(水)午後3時

大雨じゃないなと思っても、道路が冠水したりする可能性も。あすはお気をつけいただきたいのと、台風から熱帯低気圧に変わったとはいえ、風はやっぱり沿岸部は吹きますので、特に千葉から茨城にかけて東京湾周辺は、あすの午後以降は強風にもお気をつけいただきたいと思います。

「暖湿流」とは?日本はすでに熱帯?

また、きょう(24日)は非常に蒸し暑くなっているんですけれども、暖湿流(大量の水蒸気を含んだ暖かい空気)が原因です。
ゲリラ豪雨とか大雨をもたらすときに出すんですけれども、湿気が多いので、これが入ってくるところでは雨雲が発達しやすい。
前線というと空気の境目ですから、よく暖かい空気と冷たい空気の境目なんて言うんですけど、今回に関しては水蒸気の境目が梅雨前線です。水蒸気前線。
この前線の北側に行くと気温よりもカラッとしてるんですよね。南側が非常に蒸し暑いので、東北南部から西の地方は気候的に今熱帯になっているということですよね。

谷原キャスター:
梅雨末期の大雨というのが今年の梅雨は多いということですね。

天達気象予報士:
そうですね。スコールみたいな降り方です、非常に局地的で。

週間予報 雨は?

天達気象予報士:
沖縄は梅雨明けしていますので、この後熱中症警戒アラートが出るぐらい、猛暑に警戒なんですが、福岡、大阪、名古屋、東京なども曇りと傘マークしかないんですが、スコールみたいな雨の可能性があります。晴れたりダッーと雨が降ったりなので。本当に東南アジアみたいな天気かもしれません。
ただ、週末以降一気に梅雨前線がなくなります。気象庁が決めるんですけど、もし1週間これが続いたら梅雨明けだと思います。この先が、晴れ予想なんですけどちょっと様子は見ると思います。
今年の梅雨は1週間雨が降ったら1週間はずっと晴れっていう極端な状況なので、非常に梅雨明けのタイミングは難しいと思うので、あんまり皆さんは梅雨明けにこだわらないで。
熱帯に住んでいるっていう意識を持っていただきたいなと思います。

(『サン!シャイン』2025年6月24日放送より)