『サン!シャイン』が取材したのは、東京・立川市にある小山農園。

カラフル野菜の小山農園 小山三佐男代表:
空洞になってちっちゃいんですけどね。このように筋張っちゃうんですよね。白くなって。
商品にはならないんですね。食べたら筋張っちゃうので、口の中に繊維が残っちゃうので、商品にはならないで廃棄となりますね。

中がスカスカになってしまった大根。
さらに…

小山三佐男代表:
(カブは)葉っぱの部分がもう腐っちゃうというか、徒長しちゃうので、中が空洞化になっちゃうんですよね。

こちらアロマレッドというニンジンの品種になるんですけど、こちらやっぱ土中温度が高くなりすぎて、中が開いちゃうんですよね。

葉が落ち中が腐ったカブや、実が割けてしまったニンジンなど、16種類の野菜で異常が確認されているといいます。

小山三佐男代表:
だいたい今のところですと、20~30万円はもう出ちゃってますね、マイナスが。

梅雨シーズンに“異常な暑さ”で野菜に異変

この異変の原因、それは…梅雨のさなかに襲った“異常な暑さ”。
畑の温度をサーモカメラで見てみると、土の部分は45℃以上を示す白色になっています。

小山三佐男代表:
30℃以上になっちゃってるので、あまり好ましくない。
土壌の中の状況が酸素不足とか栄養過多になってしまうので、作物的にはもう本当に良くない。

6月17日も、沖縄から東北にかけて広い範囲で気温が上がり、全国65の地点で35℃を超える猛暑日となりました。
東京消防庁によると、17日、都内では今年最多となる151人が熱中症の疑いにより救急搬送され、6人が重症となっています。
神奈川・綾瀬市では畑仕事をしていた70代の女性が、109人の搬送者が出た埼玉県では越谷市の65歳の女性が熱中症とみられる症状で死亡。静岡市でも畑で作業をしていた70代の女性が熱中症の疑いで死亡しました。

夏野菜にも影響

 “危険な暑さ”はこれから旬を迎える夏野菜にも影響を与えています。

とばり農園 戸張恭隆代表取締役:
これそうですよ。(影響が)出てますね。これ日焼けです。

――きのう、きょうの影響で?
そうですね。もう収穫できないですね。やっぱり2日くらいでも影響出てきちゃいますよね。

強い日差しにより変色してしまったピーマン。こうなると売り物にはならないといいます。
千葉県・松戸市の「とばり農園」では、年間約100種類の野菜を栽培しているといいますが…夏に向け甘みを増すトマトも今後の収穫が心配されるといいます。

戸張恭隆代表取締役:
これ(トマトの花)は暑くてもう実になる前に枯れちゃった。こうなると実にはならない。

本来、花が咲いた後、実をつけますが、暑さにより花が枯れ、実がならないといいます。

戸張恭隆代表取締役:
ここから先の1カ月の天気予報を見ると、もう(実が)ならないんじゃないかなっていう。

影響を受けるのは、収穫直前の野菜だけではありません。
これから枝豆を育てる畑も…。

戸張恭隆代表取締役:
(土が)けっこうあったかいですよね。
気温が高いと下が砂漠みたいにすごい熱を持っちゃって、土に熱を持ちすぎちゃうと発芽してくれないんですよ。

――どれくらいがベスト?
20℃台だと思いますね。

――地中は35℃を超えていますが…
種をまいたところでもう発芽してくれなかったら意味がないんで。

野菜の価格高騰…買い時は?

“異常な暑さ”の影響を受ける野菜。

スーパーアキダイ 秋葉弘道社長:
雨が多いとか、雨が降った後のいわゆる高温というのは最悪。
雨・晴れ・雨・晴れ、その晴れの時に33℃と35℃になって、また雨降ってってなると、もう溶けちゃっています、ものが。野菜が溶けちゃう。

「スーパーアキダイ」の秋葉弘道社長に、この夏、価格高騰が心配される野菜、逆に今、オススメの野菜を教えていただきました。

今(18日、19日)がオススメの野菜

レタス・キャベツ・ホウレンソウなど

葉物野菜は暑さに弱いため、安いのは18日・19日まで。
週末から7月中ごろまでは高くなってしまうということで、今買うのがオススメです。

谷原章介キャスター:
葉野菜は日持ちしないから、最初に生き返らせますね。
家帰ったらヘタや下の部分だったり、カットできるものはカットで、根付きのものは根付きでもう一回に水つけておきます。水分吸収させて生き返らせてから、水気を切って冷蔵庫に入れると長持ちしてくれる。

これから(夏にかけて)がオススメの野菜

 

トウモロコシ・枝豆・トマト・ナスなどの暑さに強い夏野菜

ただし、今の猛暑日レベルの暑さが続くと、トマト、ナス、ピーマンなどの果菜類は33~35℃で収穫が減ってしまうということです。

心配な野菜

天候不順で収穫が減ってしまうタマネギやキュウリ

タマネギは主産地・西日本で雨が続くことで腐ってしまう。
キュウリは暑さで東北産が発育不良で高値が続くということです。

暑さいつまで続く?

天達武史気象予報士:
札幌から那覇まで、少なくとも24日(火)までは続きます。
ピークとしてはきょう(18日)なんですよね。
あす以降も気温は30℃以上ということで、梅雨ということを忘れてしまうかもしれないんですけど、逆に真夏と同じような気候になっていますので、今のこの1週間は。
しっかりと夏と同じような、エアコンをつける・水分をこまめに取る、しっかりと対策をお願いします。

谷原キャスター:
夜間はどうですか?

天達気象予報士:
夜も熱帯夜の日が出てきそうです。けさが結構蒸し暑かったと思うんですけど、こういう日がしばらく続きますので、夜も迷わずしっかり冷やしてからお休みになった方がいいと思います。

(『サン!シャイン』2025年6月18日放送より)