インターネットやスマホの普及で注目が高まっている「デジタル終活」。
「デジタル終活」とは、死後に残されるデジタル機器や、ネット上に残る個人情報などの「デジタル遺品」を生前に整理すること。

「デジタル遺品」
銀行・証券会社などのネット講座の情報、サブスクなどのアカウント情報、スマホなどに保存された写真や連絡先など…デジタル機器内のデータやインターネットサービスのアカウントなど。

「デジタル終活」トラブル急増

近年「デジタル終活」に関するトラブルが急増。8年間で相談件数が3倍以上に増えています。

デジタル遺品を考える会の古田雄介氏にあるケースを伺いました。

60代の父親が急死した息子が、葬儀や遺産分割を終えた半年後に父親の部屋で見知らぬPCを発見します。開くとネットバンクから父親宛てのメールが届いていたことが判明、問い合わせをすると200万円の残高があることが分かりました。
しかし、ID・パスワードが分からず、出金の手続き・遺産分割に合わせて2カ月かかってしまったといいます。

遺族をトラブルに巻き込む可能性もあるデジタル遺産。
あなたはトラブルにならない対策…「デジタル終活」をしていますか?

日本デジタル終活協会の代表理事で弁護士・公認会計士の伊勢田篤史氏に解説していただきました。

日本デジタル終活協会 代表理事 伊勢田篤史氏:
一般的な終活とは異なって「デジタル終活」というのは突然死に対する生前対策です。今、終活を考えてない人も、こちらは今すぐ取り組んでいただけたらと思います。

トラブルはなぜ起こる?

伊勢田篤史氏:
デジタル遺品を巡るトラブルは増えている印象です。パソコン・スマホについてはパスワードをかけて入れないようにすることができるんですけれども、そのパスワードをそもそも誰にも教えていないというケースが多いんじゃないかなと。その場合は残されたご遺族がロックを解除することができないので…。
 

鈴木おさむ氏:
僕は株やってるんですけど、僕が死んだ後に、妻がパスワードを知っていたら株の口座を勝手にやりとりしてもいいんですか?
 

伊勢田篤史氏:
証券会社に連絡をして相続の手続きをしなければいけないです。