成瀬と別れて、御成通りを散歩する千明の目に映ったのは市長のポスターをじっと見つめてにやける和平。和平は心の中で自分の選挙ポスターを想像していたのだ。

そこで千明に気づき、慌てて普段通りを装った和平。2人は街歩きデートをすることに。

さっそく千明は「世界で一番キレイだと思ってる人にそっくりだ」と言われたことを、うれしそうに報告。

それに対していつものように理屈っぽくツッコミを入れる和平。反論する千明は足を取られ、つまづいてしまう。

「いっそのこと鎌倉市長にでもなって、直してください、こういうのを!」

あまりにタイミングが良すぎる千明の軽口に、和平は驚いて…。

海辺のカフェに場所を移した千明(小泉今日子)と和平(中井貴一)は真平(坂口憲二)一家を見つける

場所を移し、さまざまな国からやってきた観光客たちが、思い思いに楽しんでいる、鎌倉の海岸。

オープンテラスの席に落ち着いた千明と和平はその様子を見て、しみじみと時代の移り変わりを実感する。

ふと千明は母へ送る写真のことを思い出し、鎌倉の海を背景に、和平とも2ショットを撮影。そこで海辺の道を歩く真平(坂口憲二)一家を見つける。

双子の子どもたちと妻・知美(佐津川愛美)と4人で手を繋ぎ、輪になって回る真平一家。

「進まないじゃん、これじゃ」と知美が口にすると、真平は進まなくていいと返した。「ずーっとこのままでいい」と。夫の様子を案じている知美は、その笑顔に表情を曇らせる。

テラス席から見守っていた千明と和平も同じく、その様子を心配していた。