8月、京都で開催された「国際昆虫学会議(ICE)」。
82の国と地域から約4000人の参加者が集まる国際的な舞台で、世界の大人の研究者を驚かす“ある研究”を発表した少年が研究者たちから注目されています。
一体どんな研究なのか?そのスゴさを『めざまし8』のスタジオで自ら生解説してくれました!
“小学5年生の昆虫博士” 長井丈さん(10)
「めざまし8」が会いに行ったのは、神戸市内の小学校に通う小学5年生、長井丈さん(10)。好きな昆虫はチョウチョ。日課は庭の観察です。
長井丈さん:
かわいいし、チョウチョになるとキレイだし立派、一人前で空を飛ぶ姿が好きです。
これまで、研究で多くの賞を受賞してきた丈さん。世界の大人が驚いたその研究はどうやって行われたのでしょうか?
「めざまし8」スタジオで詳しく話してもらいました。
世界の研究者が驚いた研究とは?英語に翻訳したポスターを作り英語でプレゼンも!
丈さんが実際に研究を発表したポスターは、英語で研究内容が書かれています。丈さん自身が勉強して覚えた英語で、自分で翻訳してポスターを作り、研究のプレゼンも自ら英語で行ったそうです。
MC谷原章介:
ポスターのデザインや構成も全部自分で考えたの?
長井丈さん:
はい。自分でまず構成を練ったりして、計画の表とかを全部自分で作って、お母さんに見せて、お母さんからアメリカの大学の教授に送ってもらって最終チェックをして見てもらいました。
今回の研究テーマは、4年生の時にある疑問が浮かんだことから始まったといいます。
「アゲハの幼虫の記憶は成虫やその子孫に遺伝するのかな?」
今回、丈さんが行ったのは「アゲハの記憶の遺伝」の研究。
① 幼虫にラベンダーの匂いを嗅がせながら低周波治療器で刺激を与え、「この匂いを嗅ぐと嫌なことが起こる」と覚えさせる。
② 成虫になってから匂いに対する反応を調査。すると、68%のチョウがラベンダーの匂いを嫌がる。
⇒ その子や孫も調査すると、同じように匂いを避ける結果に!
MC谷原章介:
この研究はどんな時に思いついた?
長井丈さん:
僕のお母さんは片頭痛持ちで僕も片頭痛持ちなんですけど、脳外科に行ったときに脳外科の先生が「親が片頭痛だと子どもも片頭痛になりやすい」って言われて、確かにおばあちゃんも片頭痛持ちだったのでそれがアゲハの場合では記憶で遺伝するのかどうかを確かめたいと思ったので実験しました。
今回の研究について、アメリカ・フロリダ大学の河原章人教授は「丈さんは1世代だけではなく3世代まで続けて飼育し、蝶を交尾させている。10歳でここまでやるのは 素晴らしい。すごい学者になると期待している」とコメントしています。
そんな丈さんが研究を始めたきっかけは、5歳のときに感じた“ある悔しさ”でした。
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