筆圧を繊細に調整して線の太さを書き分け まずは“太い線”を書く

島野:
アルファベットを書く前の段階として、いくつかの線の練習をしたいと思います。
ペン先端のわずかな隙間のスリットを開いたり閉じたりする動きで細い線と太い線を書きます。


筆圧を強く加えるほどペン先が開いてインクが多く出るので、繊細な筆圧の調整で太い線と細い線を書き分けていきます。

島野:
1本の自然な動きでスリットを開いたり閉じたりしながら、ラインを表現していきます。
ペン先は斜めの向きでスーッと手前に。紙に押しつけるというよりは、引き寄せる感じで、角度を変えずに、下におろすイメージです。
井上:
意外と難しそう…

井上アナ、インクを付けて、紙に太い線を書いてみます。

井上:
行きます!

と、気合を込めて書き始めた井上アナですが…

井上:
途中でインクがなくなっちゃった!
線が途中で消えてしまいました。しかし、ここでカリグラフィーならではのポイントが!

島野:
日本の書道は一筆で美しく線を書く“美”があると思うんですが、カリグラフィーはリタッチをすることもあるんです。
島野先生によると、カリグラフィーは適宜リタッチをしながら最終的に美しい作品に見えるよう仕上げていくことも多くあるので、線が途切れたり細くなってしまったら書き足してもOK!
自然に見えるように気をつけながら仕上げていきます。

井上アナ、太い線を数本書いているうちに、コツを覚えてきたようです。

最初に書いた一番左の線は、リタッチしたこともあり線の太さが均一ではありませんが、右側にいくほど、線の太さが同じになっています。
島野:
そうそうそう!とってもお上手です!すごい!!
これ一本のラインを同じ太さで、上から下に引っ張るだけでも結構難しいっていう方すごく多いんですよ。
なのに引けているから素晴らしいことです!初めてなのに!

井上:
線を引いただけなのに褒められて嬉しいです(笑)もう楽しい!
島野:
力を入れすぎてしまうと、すぐにインクが切れたりするので、自然な動作によってペン先が開くような感覚でラインを引くのが大事です。
続いて井上アナが挑戦するのは、細い線。
難易度が一気に上がり、井上アナの線が「蛇みたい」になってしまいます。