長年、海外旅行のバイブルとして多くの旅行者を支え愛されてきた、人気ガイドブック「地球の歩き方」。近年は、海外版だけでなく“国内版シリーズ”も人気を博しているといいます。
コロナ禍の2020年に発行した「東京」を皮切りに、国内版は現在29冊発行されており、シリーズ累計はなんと120万部を突破!
10月には、東京では初となる「市」を取り上げた、調布市版が発売されました。
調布市の長友貴樹市長も「調布早わかり帳、これ一冊見れば調布の全体が分かる」と太鼓判を押すその内容は、一体どんなものなのか。『サン!シャイン』は、その魅力を徹底取材しました!
あの個性派俳優も注目!
15人もの編集チームが、約1年かけて現地で情報収集し出来上がった「地球の歩き方 調布市」。
海外版に負けず劣らずの分厚さで、深大寺などの観光スポットはもちろん、商店街の名物グルメや個性派・温浴施設まで、細やかな情報がびっしり!
その人気ぶりから、市内の書店では“平積み”しているという情報を得て、取材スタッフが向かったところ、思わぬ出会いが!?
なんと、フジテレビのドラマにも数多く出演する、俳優・加藤諒さんがプライベートで訪れていたのです。
本の発売を聞きつけ、偶然書店に立ち寄ったという加藤諒さん。調布市とは、一体どんなゆかりが…。
俳優・加藤諒:
日活撮影所でドラマ撮ったりとか、あと角川の撮影所(角川大映スタジオ)とかも撮影で。そういうので、お世話になっています、調布は。
映画やドラマに引っ張りだこの人気俳優も注目するこの一冊。
しかし、紹介されている調布市の書店に平積みされるほどの人気を誇るのはなぜなのか。その理由は、国内版「地球の歩き方」の購買層にありました。
「地球の歩き方」 由良暁世 編集長:
国内版って、地元で7~8割売れるんですね。
自分たちの地域を「どういうふうに紹介されているのか」っていうのを楽しんでいただいているという傾向が、特徴的かなと思います。
地元の人も“新たな発見” 人気の秘密に迫る!
地元の人たちはどのように「地球の歩き方」を活用しているのか。2025年8月に「地球の歩き方 杉並区」が発売となった、東京・杉並区を訪れてみました。
取材に答えてくれたのは、杉並区に暮らして20年の凛花さん。 阿佐ヶ谷のシェア型書店「一冊本屋 青い小窓」で「地球の歩き方 杉並区」を紹介している棚主です。
「一冊本屋 青い小窓」棚主・凛花さん:
一度読んだだけでは読み足りない、杉並区に住んでいる方でも、改めて発見できるような一冊にはなっているのかなというふうに思っています。
この本をきっかけに、「杉並愛を語る会」を開催しているという凛花さん。
そんな杉並愛あふれる凛花さんに、本で紹介されている“杉並の名所”から、おすすめスポットを紹介してもらいました!
まずやってきたのは、阿佐ヶ谷神明宮。
「地球の歩き方 杉並区」によると、阿佐ヶ谷神明宮は、災いやよくないことを取り除く“八難除け(はちなんよけ)”で知られる神社で、レースブレスレット型のお守りが人気とのこと。
「一冊本屋 青い小窓」棚主・凛花さん:
私自身、のぼりは馴染みの風景のように見ていたのですが、ガイドブックで拝見して、初めて日本で唯一(八難除けの)御利益があるってことを知りましたね。
続いてやってきたのは、ガイドブックの表紙にもなっている“杉並区の顔”的存在、阿佐谷パールセンター。
こちらにも、凛花さんがガイドブックを見て初めて訪れた場所があるそうで…。
「一冊本屋 青い小窓」棚主・凛花さん:
こちらが、たいやきを売っている「ともえ庵」さんになります。
1日に最高1600個売れたこともあるという、人気たいやきのお店「たいやき ともえ庵」。早速、看板メニューの「白玉たいやき(1個400円)」をいただくことに。
松﨑涼佳アナウンサー:
皮がパリパリ!薄い皮の中にあんこがぎっしりつまっているんですけど、白玉が結構しっかり入っているんですよ!おいしいですね。
「地球の歩き方」がなければ、出会えなかったかも知れない“絶品”に舌鼓。
しかし、インターネットに様々な情報が掲載されている中、なぜ紙のガイドブックがここまで支持されているのでしょうか。
それは、“信頼できる確かな情報”であること、さらに、若者たちが重要視している“タイパ”も関係しているのではないかといいます。
「地球の歩き方」 由良暁世 編集長:
私たちは「地球の歩き方」ガイドブックを、『良質な検索結果の集合体』というふうに呼んでいまして。
まずはガイドブックでその土地を一通り知ってから、興味を持ったところをインターネットで深掘りするっていう方が、“タイパ”がずっといいんじゃないかなというふうに考えています。
皆さんも、書店で自分好みの「新たな旅の目的地」探しをしてみてはいかがでしょうか?
(『サン!シャイン』 2025年11月7日放送より)
