年末年始に増える、雨漏りなどの「住宅トラブル」。さらに、冬の寒さを避けて害獣が室内に入り込むといった「害獣被害」も増加するといいます。

『サン!シャイン』は、年末年始に相談が増加するという「雨漏り修繕」と「害獣駆除」の現場に密着。恐ろしい被害の実態と、頼りになる専門業者を取材しました。

雨漏り被害 冬は特に注意が必要

都内で、屋根の修理などを専門に行う「ウチノ板金」の内野友和さん。依頼が入り向かった先は、雨漏りにより天井に大きなシミができてしまったというお宅です。

依頼者:
少しずつ増えていっているので…、シミが。

数年間放置されていたというシミ。
こうした「雨漏り」を放置してしまうと、木材の腐食が進み住宅の寿命が縮まるだけでなく、発生したカビによりアレルギー症状や呼吸器疾患を引き起こす可能性も。

「雨漏り」は屋根の経年劣化によるひび割れや、瓦や接合部の隙間から雨が入りこむことが主な原因で発生しますが、内野さんは雪の降る今の時期は、特に注意が必要だといいます。

「ウチノ板金」代表取締役 内野友和さん:
(雪の場合は)そのまま、屋根の上に停滞しちゃうので、しばらくずっと雨漏りしてしまう。

さらに、屋根に積もった雪が、日が昇って気温の上昇と共に雪が徐々に溶けて水となり、屋根の隙間に侵入。夜になって気温が下がると、浸透した水分が冷やされ固まって膨張することで、さらなる屋根のひび割れなどの原因となり、雨漏りを引き起こす可能性もあるといいます。

問題のある箇所を探すために、内野さんが取り出したのはカメラ付きのドローン。

「ウチノ板金」代表取締役 内野友和さん:
点検するときに、普通だったら一つの屋根だと30分とか、下手したら一時間ぐらい点検していたのが、ドローンだとそれこそ10分ぐらいで終わっちゃうので、時間短縮にはなります。

壊れている部分が見つかると、屋根に上がって、人の手で丁寧に修繕を行います。

「ウチノ板金」代表取締役 内野友和さん:
やっぱり雨漏りをするっていうリスクは、屋根の上に雪をとどめると高くなってくるので、まずはしっかり「屋根の対策」っていうものを考える必要があるんじゃないかと思います。屋根もやっぱり一生ものではないので、メンテナンスが必要になってきます。

カリカリと音が…家の中を歩き回る害獣「心臓に悪い」

取材班が続いてやってきたのは、害獣被害に悩まされているというお宅。

築40年ほどの2階建て一軒家に異変が起きたのは11月末頃の事。カリカリという音が聞こえ、その後室内を確認すると、部屋にあったドッグフードの袋や、キッチンにあったお米の袋などが“何者かにかじられた跡”があったといいます。

依頼者:
カリカリカリカリって音がして。他の音(生活音)でも同じ音に聞こえてしまって…。

害獣駆除業者「がいじゅうZERO」の渡邉祥太朗さんによると、袋をかじった動物の正体は「ネズミ」。家を走る回るネズミに、依頼者は少しナーバスに。

取材スタッフ:
めちゃくちゃ厳重に(お米)しまっているじゃないですか。

依頼者:
だってかじられちゃったんだもん…これ以上ひどくされたら、今お米高いのに…。

自宅などに住み着いたネズミは、食べ物やケーブルなどをかじられる被害の他に、放置するとダニを繁殖させ、アレルギーやアトピーを引き起こす原因になるなど人体へ悪影響を及ぼす可能性もあるといいます。

「がいじゅうZERO」 渡邉祥太朗さん:
夏場に比べて寒くなる時期は、通常の2倍くらい問い合わせがありますので。
冬場になると、外が寒くて天井裏が逆に暖かいので、暖かさを求めて(ネズミなどの害獣が)入ってしまう。

物音が聞こえてくるという押し入れを確認してみると…。

「がいじゅうZERO」 渡邉祥太朗さん:
あーかじられていますね。元々少し隙間が空いていて、光が入り込んでいたんです。光が入り込んでいたのでかじって穴を広げて、足跡も付いています。

押し入れの柱がかじられ、屋根裏と押し入れをつなぐネズミの通り道になっていたのです。
さらに、被害は柱だけにとどまらず、趣味の手芸道具を入れているキャラクターの描かれたバッグにも、ぽっかりと大きな穴が。

依頼者:
あ~!!すごいショック…。なんか心臓に悪いね。

渡邉さんによると、ネズミは通気口など人さし指一本分の隙間があれば、侵入します。
通常、被害は住宅の1階部分に集中するといいますが、念のために2階を調査すると…。

「がいじゅうZERO」 渡邉祥太朗さん:
(ネズミのふんが)結構あるので、やっぱり2階まで上がってきちゃっていますよね。

ベランダや部屋の中に残された、ネズミのふん。さらに、外壁に設置された雨どいを見ると、ネズミの足跡がはっきりと残されていました。

侵入経路を把握したところで、早速、ネズミの駆除に取りかかります。

まず、ネズミの痕跡が確認された場所に「ネズミ取り」を仕掛け、次に、2階の屋根裏にネズミを追い出すための催涙スプレーをまくと、念入りに煙式の殺虫剤も炊きます。

「がいじゅうZERO」 渡邉祥太朗さん:
視覚的に煙がばーっとなるので(驚いて)逃げていくのと、ネズミの食べ物になるゴキブリだったり虫を駆除するようにこれ(殺虫剤)を使っている。食べ物がなくなれば生存はしないので。

すると早速、逃げていく足音なのか、天井裏からコツコツと音が聞こえてきました。
その後、押し入れの隙間も木材でふさぎ、ネズミの侵入経路と思われる通気口の隙間も補修。

さらに、2階への通路となっていた「雨どい」には、ネズミが上がってこられないように特殊な「返し」を巻き付けて作業は終了です。

依頼者:
(このまま)音がしなければ、安らかな年越しができると思います。

(『サン!シャイン』 2025年12月23日放送より)