──本作の台本を読んだ感想を聞かせてください。
10代の学生時代、20代前半の就職活動時期、母として生きる3つの時代、約20年の美海を演じるのですが、そういう役を演じる経験が今までなかったので、台本を読んで撮影がすごく楽しみになりました。
──美海を演じるうえで、軸として大切にしていたことはありますか?
美海は、真喜屋湊(赤楚衛二)の存在によって変わっていくので、湊を軸として考えていました。
そのうえで、1人の少女が女性としてどう変化していくのか。自分のお腹のなかに子どもを宿したときに、どんな気持ちだったのかということを母に聞きましたし、監督とも常に話し合って、できるだけ作品のなかで時間経過を感じさせられるような努力をしました。
私は24歳で、母親を演じる機会は少ないですし、娘に何か言葉を届けるという経験もなかったので、母を演じられたことはとても感慨深くて新鮮な経験でしたね。
上白石萌歌 赤楚衛二との再共演で感じた印象の変化は?中島裕翔には「助けられた」
──湊役の赤楚衛二さんとは、『ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と』(TBS)以来の共演。久しぶりの共演の感想と、印象の変化があれば聞かせてください。
赤楚さんとは2度目の共演ですが、『ペンディングトレイン』のときに切磋琢磨して、戦友のような、同志のような存在だなと感じていたので、またこうしてご一緒できてうれしかったですし、撮影が楽しみでした。
『ペンディングトレイン』はすごく壮絶な物語で、撮影自体も大変で、俳優人生で一番大変な現場だったよねと話していたくらい、とにかく消耗する現場だったんです。それから1年ぶりくらいにこの映画でお会いしましたが、お互いに「穏やかな顔つきになったね」と言い合いました(笑)。
特に赤楚さんは30歳になられて、以前は、現場でふざけていることもあったのに(笑)、見た目も内面も大人っぽくなられていて。でも、変わらない部分もあって、再共演はうれしかったですね。
何よりも、ラブストーリーは“初めまして”の方が相手だと気を使う部分がありますが、もともと信頼している赤楚さんだったのですごく演じやすかったです。
──美海を近くで支え続ける幼なじみ・嘉陽田琉晴を演じる中島裕翔さんとの共演はいかがでしたか?
ドラマ『僕はどこから』(テレビ東京)以来5年ぶりくらいの共演ですが、中島さんは琉晴の役がぴったりですよね。
撮影の前に沖縄のことをたくさん研究されていたそうで、沖縄弁も似合っていましたし、(沖縄民謡に合わせて踊る)カチャーシーも動画を見て完ぺきに覚えていらして。
琉晴という役に対する情熱や愛情を感じたので、私自身も中島さんを前にすると、湊と一緒にいるときとは違う美海でいられました。幼なじみとしての空気感を作りやすかったので、中島さんのお芝居に助けられたなと思っています。