7月4日(金)より全国公開される、『映画 おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』。
2024年1月に東海テレビ・フジテレビ系の土ドラ枠で放送されるや、「TVer」初回再生回数が1週間で89万回を達成し、東海テレビ制作史上歴代1位(当時)となった“おっパン”。
「2024年日本民間放送連盟賞」でテレビドラマ部門 優秀賞を受賞したほか、LINEマンガで連載中の練馬ジムによる原作も国内累計閲覧数8400万回以上(2025年3月時点)を誇るなど、社会的話題を集めました。
世間の古い常識や偏見で凝り固まった昭和の“おっさん”沖田誠(原田泰造)がLGBTQ+、推し活、二次元LOVE、メンズブラ…といった新しい“常識”に出会ったことで、少しずつアップデートしていくロールプレイング・ドラマとして、大きな話題を呼んだ本作。
ドラマ放送時には、「夫がアップデートに成功したのは『おっパン』を一緒に見たのも大きいと思う」「お父さんに『おっパン』を見せて、誠みたいにアップデートしてほしい」などの声があり、誠と同じ、いわゆる“おじさん”世代にも影響を与えました。
誠はいったい、どんな変化を遂げたのでしょう?ここでは、見違えるほど変わった誠の“アップデート奮闘記”を紹介します。
二次創作は「パクリ」!?萌(大原梓)から「傷ついた」と明かされ…
誠は当初、マンガをこよなく愛し、BLの二次創作に勤しむ大学生の娘・萌(大原梓)に対して、二次創作のことを「パクリ」と言い、「趣味なんて根詰めるものじゃないだろう」と心無い言葉を投げていました。
そんな状況でも納得のいく作品を作り上げた萌でしたが、国内最大級の同人誌イベント・コミックカーニバル前日に熱が出てしまいます。それでもコミカへ行こうとする萌に、「じゃあお父さんが行こう」と代打を申し出た誠。
萌は「二次元なんて、現実で戦う勇気のない人間しか興味を持たないだろう」という、誠の昔の言葉がずっと心に引っかかっており、誠に任せることができません。「お父さんは他人が大事にしているものを、自分の尺度で否定するじゃん」と、誠の言葉に傷ついたことを明かしました。

誠は、年下の友人・五十嵐大地(中島颯太)や、萌の理解者でありコスプレ女子の林檎(工藤綾乃)、謎のセーラー服姿のおじさん(森本のぶ)の多大な協力を得て完売を果たしましたが、BLや二次創作など自分の理解の許容量を越えて挫(くじ)けそうに。
しかし、同じく初めての場所でも楽しもうとする大地の言葉や、萌の“好き”という気持ちの強さ、趣味へ愛と情熱を注ぐ人たちを目の当たりにしたことで、誠は自分の知らない世界や家族の好きなものを理解したいと思うようになりました。