9月11日、東京や神奈川を襲った猛烈な雷雨。

東京・世田谷区では観測史上最大の雨が降り、都内で複数の河川が氾濫。さらに、東海道新幹線が運転を見合わせるなど、交通インフラも大きな影響を受けました。

東京・品川区の戸越銀座商店街では、午後2時40分ごろから雨が強くなり、30分後には道路が冠水…看板や店先のマット、プラスチックのケースなどが次々と流されていきました。

戸越銀座商店街近くの整骨院従業員:
急に水がきたなと思ったら、目の前にあるマンホールから、ゴボゴボって逆流してきて、とめどなく流れてきちゃって。もう経験ないです。今まで見たことないような水量が来ました。

美容室では、ふくらはぎほどまでたまった水の浸入をなんとかドアで防いだものの、じわじわと浸入してきた水で電話線が使えなくなってしまったといいます。

駅構内にあふれる人

大雨の影響で駅も大混乱に陥りました。品川駅の新幹線改札口では、案内板を見上げ、立ち尽くす人々の姿が。

JR大井町駅はホームの床から水が噴出し、水浸しに。ホームにいた人々は「外に避難するように」との指示を受けたといいます。

大森駅では、雨によって停電し京浜東北線が運転見合わせに。ホーム上に人はおらず、乗客は車内で復旧を待ちます。

山手線も大雨の影響で一時、運転見合わせとなり、西日暮里駅のホームには、人がごった返していました。

浸水被害申告…被害額は数百万か

観測史上最大となる、1時間に92mmの雨を観測した世田谷区。
区内を流れる谷沢川の水位は堤防を超え、濁流がガードレールの高さにまで達していました。

河川カメラで降り始めからの様子を見てみると、水かさが増え出してからわずか50分ほどで水位が2m以上上がるという氾濫までの様子が映っていました。

猛烈な雨は神奈川県でも…。
合わせて3回の、「記録的短時間大雨情報」が出された川崎市。冠水した道路では、雨の勢いが収まった後も、マンホールから水が噴出し、いくつも水柱が出ていました。

1時間に約100mmの猛烈な雨に見舞われた川崎市中原区では、幅2mにも満たない小さな川が、となりの遊歩道との境目がわからないほど増水。

遊歩道近くにある企業によると、一時はひざまで水が来ていたといいます。室内を見せてもらうと、建物1階には水が上がってきた跡がくっきりと残されていました。

遊歩道近くの企業:
1階部分は全部、入ってきちゃって。全部汚くなっちゃって。土が入ってきちゃって。
(被害額は)ちょっと分からないですね。数百万くらいにはなるんじゃないかなと思います。

深刻な浸水被害は地域一体に影響を及ぼしており、焼き鳥店では従業員が水のかき出し作業に追われていました。

浸水した焼き鳥店の店主:
冷蔵庫が全部だめになりましたね、水が入って。中の食品も全部だめ。水がつかっているので、何十センチも。機械関係は止まりましたね。

浸水した焼き鳥店:
(被害額)200万ぐらいじゃないかな…いって。もうちょっと行くかな…。
ダメージ大きいですね。コロナ明けで、売り上げがまだ戻り切らなくて低迷している中での臨時の支出なので、あんまりよくはないですね。