<栄莉弥 コメント>

第6話は、僕が演じる有島ルカが初めて学校の友だちや先生の前で感情を爆発させます。

これまで盗撮未遂や、クラスメイトに対して嫌みなことを言ったりする場面が描かれていた有島ですが、実は家庭環境に問題を抱えており、成績が伸びていないために、父親から厳しい言葉を浴びせられたり、にらみつけられたりします。

しかし、おびえがある一方で、父親への尊敬、そして自分のせいで家庭が壊れていると感じている申し訳なさ、全部の感情が混ぜこぜになっているような表情を視聴者のみなさんにどう受け取ってもらえるか、有島の”感情のミックスジュース”とも言える表情に、ぜひ注目していただきたいです。

僕自身も有島と同じくミックスルーツで、自分のアイデンティティがわからないことのつらさは、最も共感したポイントでした。

今回有島を演じるにあたり、本やドキュメンタリーから実際にあった状況や事件を勉強して、自分の中で想像できるようにしていきました。

担任の先生役である淵上泰史さんからは「わからないままにやってみれば、いいんじゃない」とアドバイスをいただいたり、山口(健人)監督からは「有島として演じるのは限界があるから、そこに栄莉弥としての感情を乗せていこう」と言ってくださったり、周りのみなさんが助けてくださったので、たくさん学びがある濃密な期間を過ごすことができたと感じています。

主演の磯村さんは、自分を含め生徒役のみんなへのケアをしてくれていて、緊張や不安がほぐれたり、前向きになれたりするので、自分もそんな気遣いができる余裕を持った大人になりたいなと、見ていていつも思います。