8月10日(日)の『ボクらの時代』は、俳優の大倉孝二さん、俳優の山西惇さん、劇作家・演出家、映画監督、音楽家として活躍するケラリーノ・サンドロヴィッチさんが登場します。
大倉さんは、ケラリーノさんが主宰する劇団「ナイロン100℃」の劇団員で、9月には大倉さん主演で山西さんも出演する舞台『最後のドン・キホーテ THE LAST REMAKE of Don Quixote』が上演されます。山西さんは、この舞台だけでなく、たびたび、ケラリーノさん作、演出の舞台に出演し、親交を深めた仲だといいます。
ケラリーノ・サンドロヴィッチ 長く続ける秘訣は「繰り返しを怖がらない」
<京大出身の山西惇「理屈がすごく好きだから、逆に、不条理…理屈に合ってないことが舞台で起こるのが楽しい」にケラリーノ・サンドロヴィッチが共感!>
大倉さんは、長年、劇団のほとんどの脚本を担当するケラリーノさんに「単純な疑問として、どうして枯渇しないんですか?」と尋ねます。
大倉:インプットがあるんですか?普段から。

ケラリーノ:うん。あと、最近は繰り返しを怖がらないというか。自分の二番煎じ、場合によっては“縮小再生産”みたいなことになっても、今の自分がやれば違うものになるだろうという、割りきりはありますね。

山西:でも、舞台やってて思うけど、ケラさんって、本当に書き直ししないですよね。
ケラリーノ:うん。
山西:あれは、すごいなと思う。
ケラリーノ:書き直ししている時間がない(笑)。
山西:いやいや、それにしても(笑)。だいたいの人は稽古を見て、ちょっとカットしたりとか、ここ足りないとか思って足したりとか。みたいなことは、割と日常茶飯事じゃないですか。

大倉:(大きくうなずく)。
ケラリーノ:書き直したりしていくっていうのは、整理していくってことじゃない?
山西:うん、うん。
ケラリーノ:きれいにしていくというか。
山西:ああ。
ケラリーノ:整っていないものだけが持つ魅力みたいなものがあって。それも、演劇にしかできないと思うんですよ。
山西:はい。
ケラリーノ:個人的にですけど、バランスがおかしいものって、すごく惹(ひ)かれるところがあって。だから、何が一番おかしいかって、絶対値がないから。
山西:うん。
ケラリーノ:役者もそうだよね。誰が、名優かって。役者って本当に点数がつかないからさ。「優勝」とか「ホームラン」とか、ないから。
大倉:そう。なんかこういう、五角形の…(ジェスチャーでレーダーチャートを示す)。
山西:ああ、ああ。
大倉:何にこう…(秀でているか)。
山西:筋力、持久力、みたいなね。
ケラリーノ:ああ、あるね。
大倉:投げる=「5」とか(笑)。
ケラリーノ:あるね(笑)。
大倉:あるじゃないですか。でも、役者にないですもんね。
山西:ない、ない。
ケラリーノ:作家もそうなんだろうな。「これ何点」って言われないもんね。だから、面白いんだろうね。
3人は、俳優、劇作家として演劇の仕事の魅力について語り合います。

ほかにも、大倉さんとケラリーノさんが出会ったころの思い出や、山西さんにとって大きな存在である俳優、演劇の道に進むことになった子どものころの原体験、休日の過ごし方などさまざまな話題を展開します。

公式HP:https://www.fujitv.co.jp/jidai/index.html
公式Instagram:https://www.instagram.com/bokura_fuji/