──シアンやリトルジョニーと出会ったことで、柔らかい表情も見せるようになりますね。

そうですね。2人はやっとできた友だちであり、仲間。2人が柔らかい空気感を作ってくれるので、ほだされちゃうクイーンの気持ちがすごくわかるなと思いながら演じました。

リトルジョニーの相棒で、ぬいぐるみのようなビジュアルのビッグジョニーと初めて触れ合うときに、キュンとしながら「可愛い~」と言うクイーンの姿は印象的でしたよね。あのシーンで、クイーンが人との間に立てている壁は崩れ落ちたと思っていて。あのギャップが物語のなかで一つのポイントになったかなと思っています。

ラッキーシアン(CV:水瀬いのり)

花澤香菜が手に入れたいヒーローの“能力”は…「空を飛びたい」

──シアン役の水瀬さんにインタビューした際、アフレコ中の花澤さんの姿勢に影響を受けたこと、シアンがクイーンに向けている憧れの気持ちに共感しながら演じられた、と話していました。

水瀬いのり「誰かの“希望”である時点でヒーローだと気づかされた」アニメ『TO BE HERO X』の魅力語る!影響を受けた共演・花澤香菜の“美姿勢”

姿勢がいいだけで、そんなふうに言ってもらえてうれしいです(笑)。私としても、いのりちゃんと松岡くんと一緒に和気あいあいとアフレコができたことは良かったなと思っていて。2人に出会うまでのクイーンは孤独でしたし、そことの変化をつけられたので。

何より、いのりちゃんも、松岡くんも、役を通して“癒しオーラ”をクイーン向けてくれたので、とても演じやすかったですね。

──全編を通して戦闘などシリアスな場面が多いですが、3人のシーンはほっこりとした空気感が印象的でした。

シアンちゃんは特に、「人を信じていいのだろうか」という悩みを持っている子でもあって、人と距離を取るクイーンとお互いに足りない部分を埋め合う関係になれたと思いますし、本当に相性のいい3人組だなと感じました。

──花澤さんがヒーローになれるとして、手に入れたい“能力”はありますか?

きっと皆さんも一度は望んだことがあると思いますが、やっぱり空を飛びたいですね。ヒーローって簡単に空を飛ぶじゃないですか。それがすごくうらやましい。

私たちはパラグライダーとかでしか“飛ぶ”という体験できないですから。パラグライダーは怖そうだし、自分の能力で飛べたら楽しいだろうな、と思います。

──渋滞なども気にすることなく、好きなところに行けますしね。

私、現場から現場に移動する間に、よくパン屋さんに吸い込まれていくのですが、飛べたらパパッと5軒くらい行けちゃいますよね。今はどうしてもアフレコスタジオの近くしか行けていないけど、もっと遠くのお店にも行けますし。

…って、そんな私利私欲のために能力を使うヒーローいないですね(笑)。

──誰かにパンを届けるという理由ならあり得るのでは?

それいいですね!お腹が減っている次の現場の皆さんにパンを届けます(笑)。