ナレーション収録を終えた野呂さんにインタビュー。秋山木工で働く丁稚たちの印象、野呂さん自身が仕事を辞めたいと思ったときのことや、そんななかでも続けてこられた秘訣を、明るく語ってくれました。

野呂佳代「プライドがないから、いろいろなラッキーを拾える」

――野呂さんは『ザ・ノンフィクション』ファンで、本シリーズも見守ってきたそうですが、改めて、秋山木工で働く丁稚たちにどんな印象を抱きましたか?

何かを続けることは、とっても大変です。でも、あきらめてしまう子が多いなと思っていて…これは大人の意見かもしれないですけど、辞めてしまったら、せっかくのチャンスがもったいないなと。

壁にぶつかって、苦しくてどうしたら良いか分からなくなって辞めてしまったり、理由はいろいろだと思いますが、せっかく学んだことを次の仕事にも活かせたら素敵だなとは思います。

――野呂さんは、仕事を辞めたくなったことはありますか? 

人生で3回あります。1回目はAKB48にいたとき。2回目は、グループを卒業して何にも仕事がなくて、どうやって世に出ていけば良いのか見えなかったとき。30歳までに辞めようと思っていましたが、その年に『ロンドンハーツ』(テレビ朝日)で見いだしていただいて、頑張ることができました。

その後、バラエティ番組を中心に頑張ってきましたが、私はもともと女優さんになりたくて。「このままだと、なれそうにない」と思ったときが3回目です。女優さんではない仕事をしたほうが幸せかもしれない、と気持ちを切り替えようとしたときに転機が訪れて、今につながっています。

――3回それぞれに共通する、“辞めずに続けてこられた秘訣”は何だと思いますか?

もう“ラッキー”しかないです(笑)!ラッキーがあって、次もラッキーがあって、それがつながって…というのをずっと続けているだけ。この先もラッキーが続くかもしれないですけど、この仕事は自分次第、世の中次第みたいなところもあるので、いつかなくなるかもしれない、とも思っています。

でも、ラッキーが続かなかったら終わりではなく、「これはできなかったけど、次こうしたら、違う仕事で幸せになれるかもしれない!」と柔軟に発想することが、人生において大事かなと思っています。

――その前向きな発想こそが、ラッキーを引き寄せているのかもしれません。

たぶん、私にはプライドがないんです(笑)。だから、いろいろなラッキーを拾えるんだと思います。

――俳優として数々の作品に出演し、「野呂さんが出ている作品は面白い」という声もあがっています。

本当にありがたいですが、違うと思います!そう言っていただいたときは「ありがとうございます!」と伝えつつも、心のなかでは「そんな、違いますよ」という謙虚な気持ちでやらせていただいています。

――後編の見どころをお願いします。

厳しい現実を見ることになりますが、現実のなかにもどうやって希望を見いだしていくのか、ですね。映像を見ながら、思わず「辞めないでよ?」「こうした方がいいんじゃないの!?」とか言いたくなって…もう“おばさんの目線”です(苦笑)。

あとは(シリーズ第1弾から登場している)8年目の内藤さんの成長ぶりが良かった!入社当時の「私は学校には行かずに、家にひきこもっておりました」という自己紹介がすごく印象的で、ずっと見守ってきたので、「内藤さん、本当にありがとう!」という気持ちでいっぱいです。

予告動画

YouTube「フジテレビドキュメンタリー」で、『ザ・ノンフィクション』の予告を配信中。5月25日(日)14時~「ボクらの丁稚物語2025~16歳 夢の行方と迷い道~後編」予告。

配信スケジュール

5月18日・25日放送「ボクらの丁稚物語2025~16歳 夢の行方と迷い道~」前後編(語り:野呂佳代さん)が、6月8日までTVerFODで無料配信されます。

【前編】野呂佳代「親切のつもりが…」新人マネージャーへの指導に試行錯誤の日々 “丁稚”で働く若者と厳しい社長に共感