中華圏の旧正月、“春節”にともなう大型連休で多くの旅行客が来日する日本の空の玄関口、成田空港。
入国検査場では、持ち込み品に対する税金の徴収や違法なものなどを「税関」で取り締まっています。

どんなものが取り締まりの対象となるのか?
『めざまし8』は、春節真っただ中の成田空港税関に密着しました。

袋から900万円の札束…何に使う?

中国から来日した男性。

一見普通の旅行者に見えますが…恐る恐る渡された銀色の袋。その中には、合計900万円の札束が入っていました。

一体どんな目的でこんな大金を?

税関職員:
このお金は何に使うんですか?

中国から来日した男性:
私は買い物目的で日本に来ました。

税関職員:

何を買うんですか?

男性:

子供が結婚するので、アクセサリーを買うんです。

現金は課税の対象ではありませんが、100万円相当額を超える現金・小切手・約束手形・有価証券などを持ち込む場合、申告が必要となります。

商売用?高級ウイスキー14本

次にやってきたのは、シンガポールから来日した女性。

シンガポールから来日した女性

少し大きめの2個のスーツケース。その中には…。

税関職員:
これはシンガポールでいくらですか?

シンガポールから来日した女性:
アメリカドルで?

税関職員:

アメリカドルで、1本219ドルですか?

女性:

はい。

税関職員:

ウイスキーだけですかね。

女性:

はい。

税関職員:

ボトルが14本ですね?

女性:

はい。

1本3万円以上する高級ウイスキーが14本も。約50万円分だといいます。
しかし、免税が適用されないことを伝えられると…。

女性:
3本だけ持ち込みしてもいい?ほかは持って帰ります。

税関職員:

3本?

女性:

うん。

税関職員:

手荷物で持ち込む?

女性:

明日帰るから、今から航空券を買います。

税関職員:

明日帰るの?

女性:

はい、できますか?
持ち込むのは免税の部分だけ。あとは持って帰ります。

お酒(1本760mLとして)の免税範囲は、個人的利用目的に限り1人3本まで。4本目からは課税の対象となります。
女性はすべて持ち込むのを諦め、免税範囲のウイスキーを持ち込み、そのほかは帰国する際に持ち帰ると言い出します。

担当した税関職員:
話聞くと4日間、日本に今回は滞在されるということだったんですけれども、それにしては14本というのは数が多いので、もしかしたら商売用・販売に使う可能性も1つ視野に入れる必要があるのかなと。

商業用の可能性が高いと判断。ウイスキーは全て持ち帰ることに。
保税蔵置場と呼ばれる場所で一時預けたのち、女性が帰国する際に持ち帰ることになりました。

シンガポールから来日した女性:
春節なので、友達にプレゼントとして持ってきたけど、日本に持ちこむには価格が高すぎると言われて、持ち込めませんでした。

持ち込み原則禁止の肉製品…「プレゼントを取り上げないで!」

入国検査場を通ろうとしたのは、トルコから来日した男女2人。持ち物はスーツケース2個です。

税関職員:
オープンOK?

トルコから来日した女性:
なぜ?なぜ開けるの?

検査に戸惑う2人。

税関職員:
日本に来た理由は何ですか?
日本には何日間滞在しますか?

トルコから来日した男性:

英語は話せません。

スーツケースから出てきたのは、袋に入った葉っぱのようなもの…。

男性:
これは料理に、料理に入れるんだ。

税関職員:

ダメだね…。
スパイス?

すると、次から次へとスーツケースの中から食品が。

次々と食品が…

女性:
それは残してよ。どうしようもないでしょう。
お願いします。お願いします。

持ち込みが原則禁止されている何種類かの加工肉のようなものも出てきました。

女性:
これはプレゼントなんです、プレゼント。

男性:

レストランの…プレゼントだよ。

税関職員:
このお肉をチェックする必要があります。

男性:

これらはプレゼントですよ、お願いです。

女性:

プレゼントを取り上げないで。

プレゼントだと主張する2人。

食品を隠そうとする女性

女性がスーツケースの衣服の下に食品を隠そうとする場面も…。

女性:
それらはスパイスよ、スパイス。あなたたちは知らないの?

男性:
料理に入れるんだよ、料理に。

女性:

ここまでやるの?
これは持って行ってもいい?

税関職員:
NO!NO!NO!

女性:

捨てるんだ、捨てるんだよ。ごみ箱に捨てる。

税関職員:

NO!NO!

女性:

あんたの親父の墓を荒らしてやる!

肉製品の持ち込みは原則禁止。動物検疫カウンターで検疫を受ける必要があります

検査した結果、調味料のようなものは持ち込むことは許されましたが、肉製品は動物検疫所で回収されました。

税関が警戒 金の密輸 手口巧妙化も…

そして今、税関が特に警戒しているのが…高騰が続く「金」の取り締まりです。

東京税関成田税関支署 師特別監視官:
昨年の3月から粉状の金が摘発されるなど、金の高騰の影響で金の密輸が非常に多くなってきています。

日本国内に金を持ち込む際、(価額・重量・含有率に関係なく)「金地金または金製品」の所持については申告が必要です。これを前提として、純度90%以上のインゴットなど“金の地金”を1kg以上持ち込む場合は税関に事前申告が必要となります。
また、価値が20万円を超える場合は事前申告に加えて消費税の課税分を支払うことで持ち込みが可能になります。
「密輸」が多くなっている理由はこの消費税の「脱税」なのです。

税関で申告漏れと判断された場合は、再申告をして消費税を支払うことで国内への持ち込みが可能になりますが、ルールを知らず申告を怠ってしまった人と“密輸”の線引きはどこにあるのか?
取材した税関職員によると、「粉末状にして衣服に仕込むなど、明確に隠して持ち込もうとの意思があると判断できる場合は摘発して刑罰も」ということです。

消費税法に違反すると、1000万円以下、または脱税額の10倍が1000万円を超える場合は脱税額の10倍以下の罰金が科せられます。

(『めざまし8』2025年2月11日放送より)