ナレーション収録後、宮澤さんにインタビュー。初となる『ザ・ノンフィクション』収録の感想、みこママや登場人物の印象、また「スナックやバーが好き」という自身の体験についても聞きました。
宮澤エマ「みこママとご家族のお話に声を添えられてうれしかった」
――初となる『ザ・ノンフィクション』の収録を終えていかがですか?
『ザ・ノンフィクション』を見ていると、まったく知らない方の人生を覗き見させてもらっているような感覚になります。「こんなことまでテレビカメラの前で言っちゃうんだ」「見せちゃうんだ」という驚きから、だんだん本当に知り合いの話を見ているような愛着が湧いてきます。
「情」と言ったら言い過ぎかもしれませんが、そんな近い距離感で見ている、一視聴者としての感覚がありました。ですから、今回お声がけいただいたときはとてもうれしく、光栄でした。
ただ、その没入感を損なわず、出演者のみなさんの邪魔にならずに、物語を支える一員としてちゃんと届けられるだろうかと、少し緊張していたんです。
今は終わってホッとしています。みこママの人柄もご家族のお話もとても素敵で、この方たちのお話に声を添えられてうれしかったです。
――ナレーションのご経験はあまりないそうですが、お芝居と違う難しさはありましたか?
私情をどれくらい声に乗せて読むべきか、かなり悩みました。アナウンサーの方のように、あくまで中立に、事実を正確に、滑舌もしっかり伝えることが好ましいときもあると思います。でも『ザ・ノンフィクション』の世界観のなかで、そうしたカチッとした部分と、私が見て感じたこと、つまり私の声や性格をどれくらい乗せるべきなのか、そこが難しかったです。
ディレクターさんの思いやストーリーの邪魔にならないことと、私の声で読むということ。その塩梅は計算してできるものではなく、やってみないとわからないなと思いながら今日を迎えました。やりながら、「こんな感じでいいのかな」というところを少しずつ見つけていった感じです。
――実際にやってみて、発見はありましたか?
最初のうちは緊張して硬いなと自分でも感じましたし、やっていくほどに感情移入していくので、その塩梅も変わっていきました。それから、すでに音楽が入っていたので、その音楽がヒントにもなって。「ここから少しトーンを落とそう」「ここで切り替えて明るめにしよう」といったことを、音楽にすごく助けてもらえるというのは発見でした。
スナックやバーが好き!「仕事の話はせず、その場の会話を楽しむ」
――スナック「訳あって人気です」を切り盛りするみこママと、その家族に密着した物語をどのように見ましたか?
まず、みこママのお店に行きたいと思いました。いらっしゃる方も、いろんな業界のいろんな年代の方がいて、その全員をママがどーんと受け入れている。その懐の深さといい、「自分もその場に行ってみたい」と思わせるママの人柄といい、とても魅力的でした。
ざっくばらんでオープンで、心のままに関係を築いているから、みなさん裏表なく、自分の気持ちを正直に打ち明けるのでしょう。
みこママが帰るお客さんとハグをするのも、私も結構ハグをする人間なので、「わかるなぁ」と思いました。人と人が触れ合うと、言葉以上に伝わるものがありますよね。(帰るお客さんが)見えなくなるまで見送るというのも、一人暮らしの多い都会の人からすれば、ほっこりするし、うれしいだろうなと思います。
息子の永一進(えいす)くんもいい子ですよね。みんながみんなやりたいことを見つけられるわけではないし、真面目だからこそ悩んでいるのも見えました。こうあるべき、こうするべきということがすごくよくわかっているのに、そこに心が追いつかなくて悩んでいる姿にも、「わかるよ、わかる」と思いました。
そして、(みこママの元夫で店を手伝う)3代目にも会ってみたいと思いました。(後編で)みこママのご両親のご近所さんに、3代目が「愛してるです」と、みこママへの思いをさらっと言って、ご近所さんが悶える場面がありましたよね(笑)。私もズキュンとなりました。
――ほかにも魅力的な人がたくさん登場しますが、気になった人物はいますか?
流しの方も素敵でしたね。歌がめちゃくちゃ上手で、ちょっとびっくりしました。漫画もお上手で、天は二物も三物も与えているんだなと。
バーやスナックで飲んでいたら流しの方が来てくれて、「じゃあ1曲」とお願いして、それを肴に飲んでいるお父さんの顔とか、すごく染みるなと思いました。荒木町には行ったことはないのですが、私もスナックやバーは好きでよく行くんです。流しの方に歌ってもらった経験はないので、街ごとのカラーや体験があるんだなと、行ってみたくなりました。
――スナックやバーにも行くのですか?
最近は行けていませんが、スナックやバーは好きです。ああいう酒場では、なぜかみんな身の上話をしますよね。二度と会わないと思っているからでしょうか。「どうしてこんな話を私に?」というような、かなりプライベートな話をしてくださるときもあります。
――番組のサブタイトルに「おせっかいスナック」とありますが、そういった店を訪ねた経験はありますか?
おせっかいとは少し違うかもしれませんが、京都で一人で飲みに行ったときのことを思い出しました。何度か訪れているご飯屋さんで、すごく素敵なマスターがいらっしゃるんですが、テーブル席にいたところ、「よかったらカウンター席で一緒に飲みませんか」と声をかけてくださったんです。
それで一緒に飲み始めて、ざっくばらんにいろいろな話をしました。マスターは私のことをご存じでしたが、お客さんがご存じかどうかはわかりませんでした。でも、普通にお話を始めたら、「ああ、知っているんだな」という感じで会話が進みました。
そういうときでも、自分から仕事の話はしませんし、その場の会話を楽しんでしまうタイプです。聞かれるより、自分が質問するほうが楽しいんです。一期一会でお話を聞くと、思いもかけないエピソードが出てきたり、意外に近い業界の方だったりして、面白いなと思います。
<YouTube「フジテレビドキュメンタリー」では、『ザ・ノンフィクション』の予告を配信中。11月1日(日)14時~「今夜もママに会いたくて~新宿 おせっかいスナック物語前編」予告>
10月4日・11日放送「誰かと分かち合いたくて~人生交わるレトロマーケット~」前後編(語り:井手上漠さん):11月15日まで
10月18日・25日放送「夢と修業と初恋と2」前後編(語り:松本若菜さん):11月22日まで
