井手上漠さんが、『ザ・ノンフィクション「誰かと分かち合いたくて~人生交わるレトロマーケット~ 前編」』(10月4日(日)放送/フジテレビ※関東ローカル)の“語り”を担当します。

舞台は、東京・中野区にある「野方文化マーケット」。戦後の闇市に始まるといわれるこの場所には夢を抱く若者たちが集まり、シャッターを下ろした店が目立つ街の一角から、新たなにぎわいが生まれています。

ナレーション収録後の井手上さんにインタビューし、夢を追う人、弱音をこぼす人、それを受け止める人が集う「野方文化マーケット」の人間模様をどう感じたのか、話を聞きました。

世代も価値観も違う人々をつなぐ「野方文化マーケット」

「野方文化マーケット」でおでん割烹「日南乃」を営む冬馬さん(35)は、6年前に開業。働く意欲のある人なら、髪色やタトゥー、過去を問わず仲間として迎えてきました。事業を大きくすることを夢見てきましたが、2025年、アルバイトが就職などで一斉に退職。一度は閉店を考えたものの、新たな仲間と再出発しています。

新しいスタッフの多くは元常連客。昼は別の仕事をしながら、売り上げの分析まで引き受ける仲間もいます。仲間の力で店が変わり始めたある日、冬馬さんは全員を集め、大きな決断を告げます。

「日南乃」冬馬さん(右)&スタッフと客

2階の「cafe bar fulari」を営む奈奈さん(37)。まっすぐ家に帰りたくない夜、誰かと話したい……かつて自分も求めた、そんな店で客を迎えています。

常連の早川さん(54)は、不動産会社を営む元プロボクサー。「ギブ&ギブ」を大切に、見返りがなくても誰かのために動きます。しかし、大きな物件の仲介はめったになく、経営は厳しい状況。なじみの店で明かしたのは、「来週にも会社がつぶれそうだ」という自らの窮地でした。

「fulari」店主奈奈さんと早川さん

夢を語る夜も、弱音をこぼす夜も、聞いてくれる誰かがいる――。育った時代も価値観も違う人たちが、不思議な引力に導かれるように交わるレトロマーケットの人間模様を追います。