<相島一之 コメント>

――オファーを受けたときは、どう思いましたか?

15年くらい前から本格的にバンド活動を始めました。それが知られて、今回のお話もいただけたのかなと思い、とてもうれしかったです。

モト冬樹さんとのライブシーンというのもワクワクしました。君島譲のように、音楽でも演劇でも夢を持って始めたけれど、途中で諦めたという人は多いと思います。

僕が学生のころにも、自分より才能があるのに現実的な選択をして、演劇の世界から身を引いた人をたくさん見てきました。そんな「日本中の君島さん」に、この物語が届くといいなと思いました。

――物語は「人生の分岐点」がテーマのひとつです。相島さんにも、そんな経験がありましたか?

僕が役者で飯を食っていこうと決めたのは、たった3人ですけれど「あなたは素敵だ」と言ってくれた人がいたからなんですね。それは、あながち間違っていなくて、1人を楽しませられない人は、きっと1万人を楽しませることはできないと思うんです。

この話は、若い人たちにもよくしているのですが、そんな、ある意味「無謀」なところからの
出発でいいんじゃないかなと思っています。

――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

第10話の見どころは、やっぱりモトさんとのセッションでしょうか。モトさんは、バリバリのギタリストだし、僕もそれに合わせて歌ったり、ハーモニカを吹いたりできたので。ステージ上で、音楽で会話をしているような雰囲気を感じてもらえたらと思います。

そして、物語自体もシリアスな部分と笑える部分のバランスが良かったり、ファンタジーなんだけどとても深いテーマを描いているところも感じてもらえたら、うれしいですね。