全員が帰還するためには、燃料タンクに空いた穴を防水テープで塞ぐしかない。日下部は常に危険を顧みず現場に飛び出していく碇に代わって作業を買って出るが、碇は日下部を手錠で手すりにつなぎ、何があっても船を止めないよう言いおいてデッキへと飛び出していった。
暴風雨のなか、防水テープを手に格闘を続ける碇。しかしそこに、大波が押し寄せる。気づいた礼子は碇を呼び戻そうとするが、デッキを振り返ると碇の姿はなく…。
水上署の面々は意気消沈…波にのまれた碇(佐藤隆太)の運命は!?
碇を助けに行こうとする礼子に、このまま港へ戻るよう冷静に言い聞かせる日下部。そして玉虫のもとに、警備艇が無事に戻ったと連絡が届いた。
日下部たちを守るために碇が波に飲まれたという報告に、言葉を失う水上署の面々。しかしその頃、碇は自らのトラウマを払拭し、生き延びるために全力を尽くしていた。
台風がピークを過ぎた頃。碇を思って意気消沈する日下部たちのまえに、海上保安庁に救出された碇が現れる。海は死ぬための場所ではないと笑顔を見せた碇を、仲間たちは温かく迎え入れ…。
睡眠薬を飲まされ意識を失いかけていた仲井は、由起子に助けられたあとに談合の件を自供。三上も自らの罪を告白する。黒木の捜索が行われるなかで大沢の遺体が発見され、玉虫は被疑者ではあるが誰よりも水上署のことを思っていた大沢を敬礼で見送った。
一方、母の死に目に間に合わなかった日下部は、静かに母を見送る。そして、礼子にプロポーズの取り消しと別れを切り出した。
碇には勝てないと白旗を挙げる日下部に、海技職員としての自分を認めてくれてうれしかったと素直に告げる礼子。その後、礼子は、いつか刑事になりたいと碇に打ち明ける。
ようやく、水上署に日常が戻ってきた。新たな事件を解決するため捜査に出かける碇たちを乗せて、礼子の警備艇が海を進んでいった…。

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