物価高が止まらない中、リユース市場の規模が3兆円を超え、ここ10年で約2倍の成長をみせています。
その成長を裏付けるかのように、国内最大級のリユースショップ「スーパーセカンドストリート大宮日進店」の買い取りカウンターには、開店と同時に長蛇の列が。
開店から4時間後の午後2時ごろには、査定が終わるまで7時間待ちとなっていました。
いったいどんなものが持ち込まれているのか、その様子をのぞいてみると…。
カートの中に積まれたたくさんの袋を持ってきたのは、40代の女性。
マレーシアへ赴任していた夫が帰国し、現地で購入した服などを持ってきたといいます。
夫の服を査定に出した利用客(40代):
捨てればお金にならないというか、ごみだけど。とりあえず破れていたりとか、使えないという物じゃないんですよね。捨てるよりは罪悪感もないし。
(買い取り希望額は)3000円くらい、5kgのお米が買えれば良いかなぐらい、ハハ。
数時間後、査定が終わり気になる金額は…、なんと44点で2万973円。
ナイロン製の黒いリュックは2000円、レザーシューズは5000円。ほとんど履いていないスニーカーには、2500円の値が付きました。
夫の服を査定に出した女性(40代):
値段がびっくりした、すごい高くなっている! (お米)いっぱい買える。
セカンドストリートによると、服を持ち込む際は、そのシーズンの物か次のシーズンの物を持ち込むといいそうですが、在庫が不足しがちなメンズの夏服は、時期を問わず高い値が付きやすいといいます。
次にやってきたのは、1歳半になる子どもをつれた夫婦。
持ってきたのは、引き出しが3つ付いたキャスター付きの棚と夫の時計3つです。
――売ったお金は何に使うのですか?
棚と時計を査定に出した 夫:
食費。最近上がっているので、そこに回せたらなと。
夫が高校生だった12年前に、親に買ってもらったという時計もある思い出の品々。査定額は1610円でした。
しかし、この金額に夫は納得した様子。
棚と時計を査定に出した 夫:
500円、1000円以内かなと思っていたので、まさか1610円だったので。予想より上回ったなと。思い入れはあったんですけど、もう(たんすの中に)眠っちゃってたんですよ。
棚と時計を査定に出した 妻:
使っていないのと、少しでも子供の収納を増やしたい。
愛する家族のため、思い出の品を処分したお父さん。仲良く3人で帰って行きました。
スーツケースや段ボールなどを大量に持ち込んだ姉妹とその母親。新生活のため着なくなった服などをフリマサイトで売りに出したものの、あまり売れなかったため、店に持ってきたといいます。
――いくらになったらうれしいですか?
たくさんの服を査定に出した 妹:
私の目標は3000円。
たくさんの服を査定に出した 姉:
私は量が量なので5000円ぐらいいったらうれしいなと思いますけど。そうしたらおいしいものを食べたい。
衣類品など102点が入った4箱分の査定額は…1万7618円。
なかでも、リーバイスのジーンズ「501」が、ホワイトオークの高品質モデルで3000円の高額買い取りとなりました。
このように、オールシーズン使える定番品などは比較的高い値で買い取る事が多いといいます。
様々なニーズに対応 ブランド品専門店も
多くの人が利用するリユースショップ。今では、古着やヴィンテージものだけを扱う店や、ひとつのカテゴリーに特化した「専門店」も増加しているといいます。
そんな中、今年(2025年)8月に東京・恵比寿にオープンしたのが、大人世代をターゲットにした高級ファッションアイテムを専門に取り扱う「セカンドストリート恵比寿店」。
店内には人気の高級ダウンジャケットのほか、300万円を超えるエルメスのバッグなど、ブランド品が並びます。もちろん持ち込まれるものも、ブランド品です。
70代の女性が持ち込んだキャリーケースいっぱいの衣類。何年も前に夫のために買ったものの、中には一度も着ていない服もあるといいます。
とはいえ年代物なので、買い取り金額は期待していないと話す女性。
ブランド物の衣類を査定に出した女性(70代):
夫が使うつもりで買ったんだけど、結局使わなかったので、引き取ってもらうかなと。
セカンドストリート恵比寿店 店員:
合計19点で買い取り金額1万3304円となりますが、いかがでしょうか。
ブランド物の衣類を査定に出した女性(70代):
いいですよ、大丈夫です。
持ち込まれた衣類の中には、イギリスのブランド「AQUASCUTUM」や、アメリカの「SATURDAYS NYC」など様々な国のブランド品が入っていましたが、専門店ならこうした商品も適正に査定できるので、買い取り額が高くなる可能性もあるといいます。
さらに、年代物が必ずしも安価な買い取り額になる訳ではありません。
10年以上着ていたセーターなど衣類3点を持ち込んだ40代の女性。「自分にはもう似合わないから」と持ってきたといいます。
セカンドストリート恵比寿店 店員:
このセーターもすごい状態も良くて、普通のウールだけではなくてカシミヤとかモヘアが入っていたので、そういう部分でも人気な生地というのは、値段がつけられるのかなと思います。
フランスのブランド「A.P.C.」のセーター。カシミヤなどの上質な素材が使われており、このような品は購入したのが10年以上前でも、高い査定が期待できる場合があるそうです。
セカンドストリート恵比寿店 店員:
3点で、1万5000円です。
衣類3点を査定に出した女性(40代):
これで大丈夫です、満足しています。
盛り上がりを見せるリユース市場。
皆さんのお宅にも、高い値がつく、宝物が眠っているかもしれません。
(『サン!シャイン』 2025年11月26日放送より)
