<金城綾香(プロデュース)コメント>
三谷さんが約25年ぶりに描かれるフジテレビ連続ドラマであり、菅田さん、二階堂さん、神木さん、浜辺さんという日本を代表する素晴らしい俳優たちが出演する、このような作品のプロデュースを担当するなんて、自分にとって畏(おそ)れ多いことでした。無事今日の日を迎えられたのも、この作品に関わってくださったすべてのみなさまのおかげです。この場を借りて、心より感謝申し上げます。
私は、1987年生まれです。菅田さんをはじめとする俳優部の半数は“1984年”を知りません。私たち、1984年以降に生まれた人間にしてみれば、当時の「当たり前」は信じられないことばかりで、おとぎ話の世界のようでした。セットをご覧になった三谷さんや当時を知っているスタッフたちは、口をそろえて「懐かしい」と言ってくださいました。「タイムスリップしてきたようだ」と。
嘘みたいだけど、嘘じゃない。そんなドラマになっていると思います。
この世界の中で、25名ほどがずっと生きています。あるひとつの坂道の街に住んでいる人全員の人生が、同時に描かれていきます。些細なことでけんかしたり、気まずくなったり。仲直りしたり、愛しあったり。みんなどこかしらに欠損があって、完璧な人は登場しないし、物語もうまく進んでいくようで、そうではなくなったり。エンターテインメントに魅了された人々が集まる、刹那的に凝縮された力のようなものが描かれたドラマです。
三谷さんが、登場人物たちに与えた舞台は、ときに愛情にあふれ、ときに残酷でもあります。その悲喜交々(こもごも)を、ぜひ楽しみにご覧いただきたいです。
西浦監督が力強い映像にしてくださいました。1984年当時、西浦監督は高校生だったそうで、当時の大人への憧れも映像に乗せてくださったように思います。
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』。長いタイトルです。シンプルなものが好まれる令和の時代に、とっても異色なドラマだと思いますが、ぜひすべての世代の方に楽しんでいただきたいです。
『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』は、10月1日(水)スタート!毎週水曜22時より、フジテレビで放送されます(初回30分拡大)。