8月10日(日)の『ボクらの時代』は、俳優の大倉孝二さん、俳優の山西惇さん、劇作家・演出家、映画監督、音楽家として活躍するケラリーノ・サンドロヴィッチさんが登場しました。

大倉さんは、ケラリーノさんが主宰する劇団「ナイロン100℃」の劇団員で、9月には大倉さん主演で山西さんも出演する舞台『最後のドン・キホーテ THE LAST REMAKE of Don Quixote』が上演されます。山西さんは、この舞台だけでなく、たびたび、ケラリーノさん作、演出の舞台に出演しており、ケラリーノさんとは同学年という共通点も。

大倉孝二「60になっても、エネルギーを保てるものなんだ」

60代の山西さん、ケラリーノさんとは「ちょうど一回り違う」という大倉さんは、「その年齢になっても衰えない意欲でやれている気がしないんですけど…」とこぼし――。

左から)山西惇、大倉孝二、ケラリーノ・サンドロヴィッチ

大倉:山西さんだって、今…。

山西:ああ、新しいユニット作ってね。

(※)山西さんは、還暦を機に、俳優・佐藤誓さんと演劇ユニット「らんぶる」を結成。

大倉:それで、またすぐ稽古僕らと一緒にやって。俺、そんな…60過ぎて、そんなに(できない)って思うんですけど。

大倉孝二

ケラリーノ:(山西さんは)3人も子どもいるじゃない。

山西:4人。

ケラリーノ:4人か。4人も子どもがいて、守らなきゃいけないものっていうのがある。やっぱり、「頑張らなきゃ」っていうのはあるんじゃない?ひとりぼっちより。

山西:なんかこう、60超えると、さらに先が見えてくるから。逆に「やれること、やっておかなきゃ」っていう気持ちにはなる。

山西惇

大倉:うーん。

山西:それは、(ユニットを組んだ)佐藤誓さんとも同じ気持ちで。同い年だから。同じ気持ちになって「やれること、やりましょう」って。

ケラリーノ:それで、ユニット立ち上げたんだ。

山西:とりあえず、二人芝居のユニットを。

大倉:ケラさんで言うと「あと何本書けるか」みたいな、そういう?

山西:うん、うん。

大倉:「何本気に入ったものができるか」みたいな。

山西:そう、そう。

大倉:いやぁー、60って…。

ケラリーノ:(山西さんに)あっという間だよね?50から60なんてね、(体感)2~3年だよ。

ケラリーノ・サンドロヴィッチ

大倉:(笑)。

山西:いやホント。気持ちは、まだ47くらいだもん。

ケラリーノ:うん。「人生なんてあっという間だ」って先輩が言っててさ。30、40くらいまでは「そうはいっても長いぜ」って思ってたけど…。

大倉:でも、身体もしんどくなってくるし。それとともに、精神も暗いこととか起きるごとに、ダメージ受けやすくなるじゃないですか、どうしても。

ケラリーノ:なる、なる。

大倉:そういう、元気がなくなりがちになってくるのに、60になってもまだこう、ものを作り続けるっていうエネルギーを保てるものなんだ。

先輩2人の話に、大倉さんは「『これやれたから、いいや』みたいなことってない。そういった意味では、創作に限りはないんですよね」と感心。

ケラリーノさんは、「1本1本は、若いころより大切にしている」「自分より年下の連中が、バタバタと倒れていったりしている。彼らのためにも『頑張らなきゃ』と思う」と吐露。

山西さんも「怒りとか悲しみとかあきらめとか、社会や世界に対して思っていることは(年齢を重ねることで)深まってくるし、それを若いときみたいに、怒りを怒りでそのままバンと表現するんじゃなくて、伝え方をうまくすれば、もっとちゃんと伝わるんじゃないかみたいなことが『もうちょっとやってみたい』ということにつながっている」と、演劇への原動力を語りました。

『ボクらの時代』2025年8月10日放送より

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