部屋に戻った倫子は破かれた手紙を貼り合わせようとするが上手くいかない。見かねたお品が手伝うが…手紙の内容は、倫子の姉と結婚したので手助けが出来ないというものだった。
その頃、田沼は家治に信通の手紙を引き裂いたのは倫子を傷つけぬようにするためかと聞いていた。その問いには答えない家治は、用向きを促す。すると、田沼は自分を老中首座に据えるようにと頼む。
家治は他の家臣の妬みや反感を買うだろうと反対するが、田沼はこの国には早急な改革が必要で、全て自分に任せるようにと言い、古い扇子を仰ぐ。その態度は有無を言わさぬもので…。
田沼と松島はとある部屋で密会。家重の死は、田沼の計らいだった。表の実権を自分が、裏は松島が握ったとほくそ笑む田沼。すると松島は、倫子を駆除しなければならないと口にした。