色っぽく踊りながら入ってきた典子に、呆気にとられる面々。しかし典子はどこ吹く風で、週刊誌のグラビアにスカウトされた顛末をとうとうと語る。

息子も独立し、退屈な日々を送っていた典子にとっては、思わぬセカンドライフへの切符。「このまま終わりにしたくはないわけ、私は!」と典子。

頭を抱える和平の横で、千明はスカウトの名刺を預かり、怪しい話じゃないか確認すると約束する。

「やる」と言い切りながら、やや不安げな顔の典子を残し、出勤していく和平たち。

やる気がみなぎる千明(小泉今日子)は「月9企画募集」への応募を決める

急ぎ足で出勤中の和平、千明、万理子。和平は妹を心配するが、千明は「負けた気がしましたね」と、一足早くセカンドライフを踏み出そうとする典子への思いを口にした。

2人と別れて市役所へと向かう和平は、真平の妻であり職場の部下でもある知美(佐津川愛美)に出くわす。

真平が抱えている病気の話をする2人。定期的に検査を受けて何の問題もないのに、真平は毎日何度も「幸せだ」と繰り返す。それは真平の不安の裏返しだと気づいている知美は、つい涙をにじませた。

「怖いんだと思うのね、失うのが」と言葉を探しながらも、幸せだと言える日々を弟にくれた知美に、和平は心からの感謝を告げる。

すると知美は思いが込み上げ、和平の心の温かさに号泣してしまうのだった。

テレビ局に出勤した千明と、彼女の専属脚本家として働く万理子は、「月9企画募集」に応募することをスタッフルームで宣言。

奮起のきっかけになったのは、企画募集の張り紙に千明が手掛けたドラマが載っていないこと。

といっても、その“怒り”は自分の不甲斐なさに向けたもの。“怒り”こそが自分の原動力だと確かめた千明は、企画のアイデアを求めて、スタッフ一人ひとりの人生を聞き取っていく。