晴天が続く冬、多くの人が悩まされているのが乾燥による静電気。「バチッ!」となって痛みを感じたりすることも少なくありません。
そんな静電気を少しでも減らす"くらしの知恵"を、サイエンスエンターテイナーで、米村でんじろう先生の一番弟子、チャーリー西村さんが伝授してくれました。
プロが教える驚きの対策法
①まさかの対策!割り箸でビリビリを回避
②自宅でも作れる!?静電気防止スプレーの活用法
静電気はなぜ起こる?基本的な仕組みとは
まずは、静電気が起こる理由を簡単に説明しましょう。
人や物は通常、プラスとマイナスの電気を"同じ数"持っています。しかし、例えば人の肌と衣服がこすれるなどすると電気が移動し、プラスとマイナスのバランスが崩れてしまいます。この状態を「帯電している」といいます。
「帯電」とは静電気を帯びているということ。その状態で電気を通しやすい金属などに触れると、“一気に電気が移動する”ため、「バチッ」となるのです!
本来は、水分を通して電気を逃しバランスを保っているため、湿度が高ければ問題はありません。
しかし、乾燥していると帯電する一方になってしまうのです。
チャーリー西村:
静電気を逃がすには、自分にたまった静電気を安全に逃すことです。
"科学のプロ"のチャーリー西村さんがオススメする方法は、意外なものでした。
97%の人が知らなかった「割り箸でビリビリを回避」
静電気対策の1つ目は、なんと「割り箸」の使用です。
木材には電気を緩やかに逃がす性質があるといいます。
割り箸を持って金属などに触れると、電気を逃がし、「バチッ」っとなりにくくしてくれるといいます。
この方法が本当に効果があるのでしょうか。そこで、実験!
チャーリー西村さん:
自分に帯電してるしてないというのは目で見えませんよね?そこで視覚化できる装置を考えました!それが、静電気帽子です。
帽子の先にひもが付いていて、静電気がたまっていくとこの帽子を通して静電気が移って反発し、ひもが立ってきます。
ひもが立っていると静電気がたまっているということになるんです!
実験では、体に電気をためるため、電気が逃げないよう発泡スチロールの台に乗り、風船をマフラーでこすって、体に10回ほど当てて帯電させました。
帯電で帽子のヒモが逆立った状態で、スタッフ同士が手を触れ合うと、「バチッ」という音とともに帽子に付いたビニール紐はすぐに下がりました。これは静電気が発生して、相手に電気が一気に移動したからです。
では今同じシチュエーションで、今度は割り箸を持って、手に触れてみると…
ビニール紐はゆっくりと下がりました!
つまり、体にたまった電気を割り箸がゆっくり逃してくれたため、相手との間で「バチッ」とならなかったのです。
「バチッ」となりたくない人は、「割り箸」をぜひ試してみてください。
93%の人が知らなかった!「静電気防止スプレーを『靴の裏と側面』に吹きかける」
チャーリー西村さんがオススメする2つ目の対策は、「静電気防止スプレー」の靴への使用です。
静電気防止スプレーとは、スプレーに含まれる「界面活性剤」と「水分」の働きにより、帯電した電気を放電し、「静電気を起こしにくくする」ものです。
チャーリー西村:
靴に静電気防止スプレーをかけると、こすれても起きたそばから足元を通して逃げていくというわけなんですね。
この方法なら、電気を外に通さないゴム底の靴でも、電気を逃がすことができるそうです。
実際に靴の裏と側面にスプレーをふきかけ、先ほどと同様、風船とマフラーをこすり体に当てて帯電させようとしても、帽子のひもは全く立ちませんでした。つまり靴から電気を逃してくれているということなのです!