家族で過ごす時間が長くなる年末年始に気をつけたい、モラルハラスメント=モラハラについて考えました。
女性が気になる話題について、スタジオで生討論を繰り広げるフジテレビ『ノンストップ!』の金曜恒例コーナー「ノンストップ!サミット」。
今回は「これってモラハラ!?気をつけたい夫婦の言動」というテーマで、MCの設楽統さんと三上真奈フジテレビアナウンサー、千秋さん、カンニング竹山さん、坂下千里子さん、『婦人公論』元編集長の三木哲男さんが徹底討論しました。
パートナーと一緒の時間が「つらい」と感じたらモラハラの可能性
スタジオには、DV被害に遭った女性をサポートする一般社団法人エープラス代表理事の吉祥眞佐緒さんが登場。吉祥さんによると、DV防止法が改正されてから、身体、精神、言葉の暴力などに関する相談のハードルが下がり、モラハラに関する相談は増加しているといいます。
パートナーと一緒にいることにつらさを感じたらモラハラの可能性があるそうで、三木さんは「ある調査によると、3人に1人がモラハラ被害を受けているというデータもある」と紹介。三上アナは「自分も知らず知らずのうちにモラハラをしてしまっているのかもしれない」と不安げな表情を浮かべました。
モラハラの厳密な定義は難しいながら、内閣府によると「暴力をともわない精神的なDV」とし、「長時間の無視」「人格を否定するような暴言」「行動や服装の指示・制限」「異性との会話を許さない」などがそれに分類されるそうで、竹山さんと坂下さんは「夫婦喧嘩中に無視することはよくある」「喧嘩をしていたら人格否定のようなことも言ってしまう」と反省。
吉祥さんは「人間同士だから喧嘩はあるが、喧嘩をした後に関係を修復できるかどうかがモラハラになるかどうかのポイント」と解説し、坂下さんは「仲直りできれば大丈夫なのか」と安心した様子でした。
夫や妻が不機嫌で居続けるのは「わがまま」ではなく「フキハラ」
「7時に目覚ましが鳴ったから夫を起こしたら不機嫌になり、別の日には起こさずにいたらイライラされた」という、40代女性のエピソードも紹介されました。
坂下さんは「これはモラハラというかわがままでは?」と疑問を述べましたが、吉祥さんは「立派なモラハラ。1日中不機嫌なオーラを撒き散らして、家族をビクビクさせることを指す『フキハラ(不機嫌ハラスメント)』という言葉があるくらい」と反論。
竹山さんは「世の中の夫たちは奥さんが世の中で一番怖いし、だからこそ上手くやろうと気を遣っている人が多いのかと思っていた。こんな人がいるなんて」と、驚きの表情で語りました。
「自分の年収に期待して結婚して専業主婦になった妻が、予想よりも生活に余裕がなく収入が低いと責めてくる」という妻によるモラハラの事例では、吉祥さんが「共稼ぎをする、節約をするなど話し合える環境があるならいいが、相手を見下して一方的に責めるのはハラスメント」と説明しました。
人格否定に存在否定で自信を失い…モラハラ被害者の実情は?
番組では、実際にモラハラを受けた女性たちも取材。その内容はさまざまですが、長年モラハラを受けた結果、女性たちは自分の判断が常に間違っているのではないかと自信を持てなくなってしまったといいます。
三木さんも、雑誌の取材で多数のモラハラの事例に接したことがあるそうで、「人格否定、存在否定を長年受けるのは深刻」と実感を語り、吉祥さんは「加害者がやっているのは人権の侵害。自己肯定感を奪い、長い時間をかけて相手に『勝てない』と思い込まされる」とモラハラの影響を分析しました。
約10年の結婚生活の末にモラハラ夫と離婚した40代の女性は、持ち物や携帯電話のチェック、外出の制限などによって追い詰められ、ネットで検索した結果、自分が受けているのが「モラハラ」だと自覚。支援団体に相談して夫も変わる努力はしてくれたそうですが、自分が変わるしかないと離婚に踏み切ったといいます。
スタジオ一同、「自分が変わろうと思って決断できたのがすごい」と女性の英断に拍手を送り、吉祥さんは「結婚したら幸せになれるはず、夫に養ってもらっているのだから夫に従うべき、という思い込みに縛られて、モラハラ被害者は自尊心を削られていく。自分がモラハラを受けていると気付かない人が、まだたくさんいるはず」と訴えました。
自覚のあるモラハラ加害者はごく少数!悩んだら専門家に迷わず相談を!
妻へのモラハラ加害を自覚し、克服することに成功した中川瑛さんの事例も紹介。中川さんは、妻のクリエイティブな才能を応援しようとノルマを課して追い詰めた結果、妻が限界に達してしまったのを見て、「誰のためにやっているのだろう?」と我に返ったといいます。
当時の中川さんの様子について、妻は「夫が正しいと思っていることと私の言動がズレると、怒りで反応される。ただ会話をしたいだけなのに、できなくなっていった」と回想。
しかし中川さんは、100冊以上の書籍を読んで自分の言動について分析・反省し、それぞれ別々の人生を歩んできた人間である以上、異なる感覚で世界を解釈するのが当然であること、価値観を押しつけることもモラハラになることを理解したといいます。
今では中川さんは多様な価値観を受け入れられるようになり、夫婦関係も円満だそうですが、千秋さんは「加害者が自己分析するのは大変なことだったと思うけれど、誰でも気付いて直せるもの?」と疑問を。吉祥さんは「警察や離婚調停、弁護士などの『外圧』が一番効果的。妻のことは下に見ているので、自分より立場が上の上司や親から言ってもらうのも良い」と回答しました。
「自分はモラハラを受けているかもしれない?」と悩んだ時は、「DV相談+」や各都道府県の「女性相談支援センター」、「警察相談専用電話」、厚生労働省による「あなたのミカタ」などの窓口に相談してみると良いのだそうです。
吉祥さんは「具体的な事例や時系列を正確に話す必要はない。何がつらいのかを話したり、これはモラハラなのかと相談したりすることから始めてほしい」と、悩んでいる人たちにエールを送りました。
『ノンストップ!』(フジテレビ)2025年12月19日放送より
