認知症になった家族との向き合い方や心の準備について、専門家が解説しました。

女性が気になる話題について、スタジオで生討論を繰り広げるフジテレビ『ノンストップ!』の金曜恒例コーナー「ノンストップ!サミット」。

今回は、「家族が認知症になったとき…あなたは正しく向き合えますか?」というテーマで、MCの設楽統さんと三上真奈フジテレビアナウンサー、千秋さん、カンニング竹山さん、ハリー杉山さん、弁護士の清原博さんが話し合いました。

ものの置き忘れや紛失が増える、料理の手順を忘れる…老化と認知症を家族はどう見極める?

4年前に認知症とパーキンソン病を併発した父を亡くしたハリーさん。一家の大黒柱だった父が認知症だという事実を「最初は受け入れられず、全否定だった」「(家族に)知識がなかったこともあり苦しかった」といいます。

弁護士の清原さんは、認知症の80代の祖父母を自宅介護で看取ったそうですが、症状が重くなるにつれて家族がつらい思いをしたと振り返りました。

85〜89歳では女性の約3人に1人、男性の4人に1人が発症するという認知症。認知症専門医の新井平伊先生によると、男性と女性の有病率の違いは平均寿命の差のほかに、男性は別の病気にかかるリスクが高いことも関係すると考えられるといいます。

90代以上では女性の半数以上が認知症になるというデータもあり、他人ごとではない病気ですが、家族はどうやって「老化」と「認知症」を見分けたら良いのでしょうか。

ハリーさんは「父は新聞記者だったのに、メールが支離滅裂になった」「必ず約束の15分前には来ていた人が、ドタキャンすることが増えた」と、認知症を疑うようになったきっかけを告白。ほかにも、「ガスの消し忘れ」「家賃の振り込み忘れ」などの症状が見られるようになったといいます。

実際、「同じものをいくつも買ってくる」「物の置き忘れや紛失が増える」「料理の手順を忘れる」「約束の日時を間違える」というのが、認知症の主な初期症状として挙げられるのだとか。

清原さんが「祖父母の物忘れは年齢のせいだと思っていたが、加齢と認知症はどう見分けたらいいのか?」と質問すると、新井先生は「見極めは難しいのだが、ポイントは今までできていたことがチグハグになるという変化が出てくること。例えば、リモコンの使い方がわからなくなるなど、日常生活の中での動作を観察してほしい」とアドバイスしました。

同じことを何度も繰り返し聞かれる…家族のストレスを軽減する方法はある?

番組では「認知症の人と家族の会 東京支部」で、認知症の家族の介護を経験した人たちを取材。夫を介護している女性は、「その日の予定を何度も聞かれるから紙に書いて置いておくようにしたのだが、紙を読んだことも置いてあることも忘れて、同じことを繰り返す」と悩みを相談しました。

新井先生は「同じことを繰り返し聞いてしまうのは、気がかりなことが解消されないから。認知症の人はいつも初めて聞いている状態なので、初めて聞いたように振る舞うのが正解」と解説しつつ、「それは本当に難しい」とも言い添えました。

「お互いに不快な気持ちを起こさず、幸せに過ごす方法を考えたい。仕事なら同じことを繰り返し聞かれても丁寧に答えて、適切な関係を築くことができているはずだから」と、エールを送った新井先生。

続けて「病気を正しく理解することで余裕ができる」とも語り、「質問を繰り返すのは、忘れてしまうことと、こだわりが解消されないことが原因だとわかってあげるだけでも良い。また、質問できているうちは病状が軽いと考えたら、少し気持ちに余裕ができるのでは?」と解説を加えました。

また、千秋さんの「認知症も早めに検査したら治る?」という質問には、「軽度認知障害の段階で対応すると、回復の割合は増す。認知症になると、もとの状態に『戻す』ことはできないけれど、進行を穏やかにすることはできるので、早いうちに専門家に相談してほしい」と新井先生は回答しました。