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コロナ禍以降に増加 新たな葬儀のカタチ こだわりの“家族葬”「喪服も着ないで…一生忘れないお葬式に」

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昨今、増えているのが親族や親しい人だけで行う葬儀「家族葬」。
色とりどりの花で祭壇を飾ったり、思い出の詰まった自宅で葬儀を行うなど、様々な趣向を凝らした新しいスタイルが注目されています。

め8家族葬1

70代女性:
(葬儀を)やってもらうんだったら、お友達とか本当に親しい仲で笑いがあったり。

50代女性:
おばは音楽が好きで、ずっとその音楽を流してあげてお葬式していたんですけど、あまり湿っぽくなくて故人をしのぶ感じでよかったです。

め8家族葬2

家族葬は30人以下で行われることが多く、コロナ禍前に比べると、その割合が大きく増え、全体の半数に達しています。

注目される新しい家族葬。その現場を取材しました。

故人に寄り添う「自宅葬」

伺ったのは、神奈川・鎌倉市にある自宅葬に特化した葬儀社。

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横山ルリカ情報キャスター:
自宅葬専門の会社ということなんですけれども。

鎌倉自宅葬儀社 馬場偲さん:
傾向的には自宅が一番好きだった方。あと、在宅医療されている方。せっかく自宅でみとったのに最後まで送り出してあげたいとか。

実際に行われた自宅葬の様子を見せてもらうと、和室に祭壇が作られています。

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馬場偲さん:
思いが詰まった場所でご家族が一緒に送り出してあげるというのも自宅葬のいいところです。

最期の別れを自宅で行うからこそ、故人に寄り添い、充実した葬儀ができるといいます。

こだわりの自宅葬を行った方を訪ねました。

自宅の一番居心地がいい場所で…

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去年3月、79歳で亡くなった方の葬儀。長年住んだ家の中でも、特に思い出が詰まった場所で行われました。

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故人の息子:
こちらです。この中でやりました。

横山ルリカ:
こちらですか?えー!

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故人の一番好きな場所だったという「ガレージ」で葬儀が行われたのです。

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息子:
(生前 父に)いきなりガレージでやりたいと言われて、ガレージでできるわけないじゃんって家族みんなで言っていたんですけど、うちの親父がやりたいと言うので。

横山ルリカ:
お父さまのご希望だったんですね。

息子:
ここの空間が一番居心地がいいと言うので。

横山ルリカ:
本当にかっこいい車がドーンと置いてあって。

息子:
1960年代のメルセデス・ベンツのオープンカーです。

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ガレージには、故人が生前集めたコレクションの数々が。

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故人の妻:
子どもたちが、弟と2人で協力して床とかキレイにお掃除して子どもが最後まで父親のことをしてくれたので、悲しいけど主人の思いが全部詰まったからよかったです。

息子:
喜んで見送ってあげようというスタンスだったんで、喪服も着ないでこんな格好でしたんで、一生忘れませんね。こういうお葬式は。

このガレージでの葬儀費用は約95万円だったということです。

故人のイメージに合わせた「花葬儀」

新しい形の家族葬は他にもあります。こちらは花葬儀。

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去年75歳で亡くなった石田幸子さんは生前「娘や孫と一緒に旅行に行きたい」と言っていました。

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ご家族は女子旅をイメージした華やかな葬儀にしたいということで、まるで一緒に旅行に来たかのような華やかな式場に。ご家族も記念撮影。

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石田さんの娘 大塚由佳さん:
母が淡いピンクの色が好きだと言っていて、そのようなお花をご用意していただいて、すごく温かくて母と旅行に行けた気分を味わって母を送り出せたのですごくよかったです。

「花葬儀」はそんな故人や家族の思いに寄り添うため、葬儀の前に家族と打ち合わせを重ね、趣味や思い出など故人の人生をヒアリング。
「空間デザイナー」がイメージをスケッチし、故人一人一人に合わせた唯一無二の式場に。

今回、空間デザイナーが花葬儀の祭壇を作る過程に密着しました。

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早朝5時、葬儀の花を仕入れに国内最大級の花市場「大田市場」にやってきた空間デザイナーの片山智子さん。

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ここには全国の契約農家から仕入れた旬の花が揃います。
通常の葬儀では菊やカーネーションなど長持ちする花が使われることが多いそうですが、花葬儀では故人のイメージに合わせた新鮮な花を使うためにこの市場で仕入れるといいます。
今回、送り出すのは12月に亡くなった87歳の女性。どんなイメージの祭壇ができるのでしょうか?

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片山智子さん:
これはフリンジのトルコキキョウで、ちょっと春っぽい淡いお色味で選んでいます。
今回は淡いお色味が主で入れているので、実は私、お会いしたことがあって故人様に。柔らかいイメージかなと。

実は片山さん、故人の夫の葬儀を担当しており、故人に会ったことがありました。
その際の故人のイメージをもとに薄い紫など淡い色の花を中心に選んでいきます。
そして、会社のアトリエでほぼ完成させ、葬儀場へ。

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片山智子さん:
(故人は)お花が大好きだったということで。お花を育てたりしていたんですよね。季節ごとにお花を楽しまれていた方なので、今一番フレッシュな季節のもの、スイートピー。軽やかで優しい雰囲気になりますね。あと、ストックであったりチューリップだったり季節のお花も混ぜながらお作りしています。

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 そして飾り付けが済んだ葬儀場へ。

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横山ルリカ:
わあ。お葬式会場なんですけど、とても鮮やかな色のお花がたくさん飾られています。

淡い色の花を中心に作られた柔らかい雰囲気の花の祭壇。この花葬儀にご家族も…。

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故人の息子:
非常に母らしいイメージの祭壇で、(母も)満足いってるんではなかろうかと思います。

全てオーダーメイドのこの花葬儀、始めたきっかけがありました。

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花葬儀 三上力央代表:
当時(22年前)参列したお葬式が、人柄も説明せずにお焼香だけあげてという機会があったので、最後の場がそれでいいのかと思ったんですね。

そこで、故人一人一人に寄り添った花葬儀を始めたんだそう。
費用は規模にもよりますが、140万円前後だということです。

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さらに、注目されているのが、岡山の会社が始めた“日本初”という移動葬儀車「絆」。
葬儀場がない山間の村や離島、自宅の近くだけではなく故人の思い出の地での葬儀が可能で、料金は55万円からとなっています。

(『めざまし8』2025年1月23日放送より)

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