2024年10月8日、シトシトと雨が降っていた 東京都心。
取材スタッフ:
新橋駅前です。現在午後1時過ぎなんですが、駅前の気温計を見ますと19℃となっています。
午後1時ごろ、街の電光掲示板では20℃を下回るなど肌寒い一日に…。長袖を着る人が多くみられるなど、秋の訪れを感じる装いが増えていました。
その一方で、中には半袖や半ズボンで歩いている人も。
半袖を着ていた60代女性:
(半袖だと)寒いですね。上、長袖がちょっとね(あれば)。
70代女性:
きのう(7日)は暑くて家でエアコン入れてました。やっと秋らしくなってきたなって感じで。
10℃以上の寒暖差「おでん」「熱かん」秋の訪れ
10月7日、東京都心の最高気温は29.9℃と真夏日に迫るほどの暑さでした。
それが8日は一転、午後3時ごろの気温は11月並みの18.5℃。7日の同じ時間帯は、28.7℃…。なんと10℃以上も気温が下がったのです。
街の人たちの行動にも変化が起きていました。
都内にある青果店。買い物客のお目当ては…。
30代女性:
前からおでんの具材買ってたんですけど大根がなかったから…きょうはおでん!おでん気温ですね。今季初です。
急な寒さで、夕食は温まる「おでん」に決定。家族で、あったか~い「おでん」を楽しみました。
さらに 8日は、夜になると気温が下がり、東京都心の気温は、午前0時には24℃ありましたが…午前9時には20.1℃まで低下。
その後、日中も気温は徐々に下がり続け、9日午前0時には15.2℃と冷え込む夜に。
8日午後9時ごろ、東京・蒲田にある居酒屋では…。
男性客:
すみません、熱燗一丁。
注文があったのは、体の芯から温まる「熱かん」。
男性客:
いい香りや。
男性客:
あぁ~うまいね。
男性客:
いいねぇ。
男性客:
最高ですね。寒いときは熱かんですね。
店員:
黒霧お湯割りです。
女性客:
あったかい。すごい熱かった。今日(今年度)初お湯割りで。ちょっと寒すぎて飲みました。
「熱かん」や「お湯割り」など、温まるお酒の注文が相次ぎました。
半袖を着ていた20代女性 8日午後10時ごろ:
日が沈んでからの気温がグッと下がってきた感覚があって、このシャツだと肌寒いなって感じ。
季節外れの“桜” 寒暖差の影響か
日替わりで気温が乱高下する中、都内では、ある異変が…。
10月6日、東京・世田谷区の砧公園で撮影されたソメイヨシノ。
その中に…なんと、季節外れの桜の花が咲いていました。
撮影者によると、公園の関係者も激しい寒暖差の影響ではないかと話していたということです。
気温乱高下の秋 紅葉はどうなる?
一方で、秋の深まりとともに始まるのが、紅葉のシーズンです。
鳥取県にある名峰・大山の観光局の担当者は、今後見ごろとなる“紅葉の見栄え”を心配していました。大山では例年10月下旬から11月上旬に紅葉のピークを迎えますが…。
大山観光局 足立朋子さん:
暑い日が続いて、少なからずとも葉っぱが少し焼けているんではないかと。
色づきがもしかしたら、今までこれぐらいが鮮やかだったと思われるものが、少しぼやける。例年よりは(色が)あせた感じで紅葉になるとは考えられる。
夏の猛暑の影響で、例年より鮮やかさに欠ける可能性があるというのです。
果たして、今年、全国にある紅葉の名所の見頃と見栄えに変化は?
天達武史気象予報士が解説します。
天達武史気象予報士:
紅葉って基本的に9月の気温が高いか低いかで早くなるか遅くなるかがだいぶ決まってきます。今年の9月は全国的に記録的な猛暑でしたから、1週間くらい遅れるんじゃないかという予想が出ています。
ウェザーニュースの見ごろ予想を見ていくと、全国で最初に紅葉前線がスタートする大雪山系はもう冬モードに変わり落葉中です。いま紅葉前線は北海道の山を下りて来ているところです。
そして東北地方は平野部はまだなのですが、山形蔵王は10月13日ごろから見ごろになってきそうです。
関東から西の地方の見ごろはまだだいぶ先なのですが、高尾山辺りで11月18日ごろ、西日本は山沿いでも11月に入ってからではないかという予想になっています。
西日本で一番紅葉の大規模な絶景が見られるのが、先ほどあった鳥取県の大山です。ブナの森が広がっていて、いまはまだ色づきはそんなに始まっていませんが、これから一週間ごとにどんどん変わっていく景色が見られそうです。
MC谷原章介:
今年の紅葉が遅くなったということは、見ごろが短くなったということですか?
天達武史気象予報士:
もしかすると、今年は冬の訪れが早いです。そうすると紅葉シーズンが1~2週間で、短くなる可能性があります。
心配なのはこの大山です。青空・雪・紅葉と三段染めのきれいな景色が見られる場所ですが、今年は夏が猛暑だったので葉が焼けてしまっているものがあるということなんです。
小室瑛莉子キャスター:
葉が焼けるというのはどういう状態なんですか?
天達武史気象予報士:
高温障害ということであまりにも暑いので少し枯れてしまうような状況になっています。
ただ、この後1日の寒暖差が大きくなると、8℃以下で一気に紅葉は広がりますから、枯れてない葉っぱはこれから晴れて寒暖差が大きくなると大山のようなブナの原生林はものすごくきれいになってくる可能性はあります。
そしてもう1カ所、関東甲信地方、長野・中央アルプスの千畳敷カール。標高が2500m以上ありロープウェーからも紅葉が楽しめる場所ですが、こちらも高温障害が起きてしまっています。葉っぱが暑さの影響で落ちてしまっていたり薄くなってしまっているという状況です。ですが、こちらもこれからの寒暖差で雪が降ってその下が紅葉という景色が見られるかもしれません。
(『めざまし8』 2024年10月9日放送より)
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