2024年6月26日、成田空港の周辺にある民間の駐車場で、わずか3時間の間に、レクサスやベンツなどの高級車が9台盗まれる事件が発生。
しかし、盗まれた車は、駐車場の従業員らの手により、全て見つけることができました。

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「めざまし8」は盗難被害に遭った駐車場を取材、大規模な「盗難車捜索大作戦」の裏側を追いました。

6月26日、午前0時すぎ。成田空港近くの駐車場の従業員が仕事を終え事務所をあとにしたわずか10分後。

従業員がいなくなるのを待っていたかのように、ニット帽を被った人物が事務所に侵入します。

防犯カメラに近づくと、慣れた手つきでカメラの配線を切断。映像はそこで途切れました。

管理事務所の外側から駐車場を捉えた防犯カメラ映像を見ると、1台、2台、3台と駐車場を出ていく車の姿。同時に動いている車があることから、侵入者は1人だけではなかった可能性も…。

事務所内にあった現金約20万円と、駐車場に止められていた、レクサスやベンツなど高級車ばかり9台が盗まれ、被害総額は3300万円にのぼります。

「スーパーパーキング」責任者　近井恭介さん：
メーカーさんで言えば、レクサス。その中にやっぱり人気車種RXっていうのがあって、それは5台。その他にはBMW、ベンツ1台ずつ、トヨタのハリアー。あとはボクシーと合計9台。

窓ガラスを割って事務所に侵入した人物は、すぐに防犯カメラの配線を切断し、利用者から預かって保管していた「車のカギ」を使い、その日45台止まっていた車の中から、高級車ばかり9台を盗んだといいます。あらかじめ高級車を品定めしていたのでしょうか？

――なぜ事務所にカギが保管されていたのですか？
駐車場の責任者　近井恭介さん：
成田空港でお客さんは、車乗ってきていただくんで、そこで、私たちが鍵と車を預かりして、私たちは運転して保管場所この事務所まで運んでくるというサービスなんです。

9台の高級車を盗まれた駐車場の事業者は、すぐに警察に被害届を提出。しかし、それだけでなく、従業員やその友人ら、約20人で盗まれた車を必死に捜索したといいます。

捜索する中ヒントとなったのが、「車のGPSサービス」。
最近の高級車の中には、携帯電話のように車がどこにあるのかを把握できるサービスがあり、その情報をもとに追跡を行っていくと…。

成田空港から50kmも離れた千葉県野田市のコインパーキングに、盗まれたレクサス1台が止まっていたのです。そこからさらに、GPSをたよりに野田市内で3台の盗難車を発見しました。

 「スーパーパーキング」責任者　近井恭介さん：
野田警察署の方から言われたのが、外国人たちの特徴として安いコインパーキング、駅近くとか停める傾向があるということだったんで。
私もはじめ、その駅周辺のコインパーキングをしらみつぶしに全部調べて、フルで動いて見つかったっていう形でしたね。

千葉・埼玉・茨城の駅周辺の500カ所以上のコインパーキングを大捜索。その結果、成田市で3台、茨城県守谷市で3台と9台全ての盗難車を見つけ出したのです。

――犯人と鉢合わせてしまう可能性など、捜索に怖さは？
「スーパーパーキング」責任者　近井恭介さん：
もちろんあります。なので、すごく警戒はしました。それこそ僕たちがこっちを探している間に、ここで働いているスタッフに何かあるんじゃないかという心配も勿論ありました。
逐一カメラとか確認しつつ、スタッフとも連絡取り合って。
車発見したら、まず一人で保管・監視しない。急いで誰か近く呼んで、2人がかりで見る作業して。急いで警察っていう流れですね。

見つかった9台のうち8台は、証拠隠滅の為かドライブレコーダーが抜き取られていました。さらに、カーナビゲーションの設定も変えられており、走行したルートが分からないよう削除されていました。

 車は持ち主に返還されたり、警察に証拠として提出したということです。

 成田空港周辺では、6月10日にも数百メートル離れた別の民間駐車場で車が複数台盗まれる被害が発生しており、警察は複数人が窃盗に関わっているとみて捜査しています。

今後の駐車場の警備体制について、近井さんは…。

「スーパーパーキング」責任者　近井恭介さん：
成田市の駐車場業界の方で、みんなを巻き込むような形で協力していって。他の駐車場も一緒に見て回れるような警備会社というのも契約とかして。セキュリティを強化して、少しでも犯人特定に繋がるように、捕まえられるような活動はしていきます。先頭に立って。

（『めざまし8』2024年7月2日放送より）