倫子がお知保の見舞いに行くと床から姿を消している。女中たちとともに捜していると、倫子は池の端にたたずむお知保を見つけた。どうやら入水し、家基の後を追おうとしているらしい。
慌ててお知保を引き留めた倫子は、家基が自分に人を思う心を思い出させてくれたと告げる。そして、お知保の中にも家基を感じると続ける倫子。倫子の腕の中で泣き崩れるお知保。
その様子を、家治とお品がそれぞれ別の場所から見ていた。
その後、倫子はお知保から家治に渡してほしいと絵を渡される。それは家基が描いた家治だった。そして、お知保は家治はどんな時も倫子だけを愛していると話す。
倫子は中庭にいた家治に絵を渡した。子を愛し、自分を愛してくれた家治を信じると告げる倫子。すると、家治はついに自分の生い立ちについて倫子に打ち明ける。
自分は将軍家の子ではなく、その事実を田沼だけが知っていることで言いなりになるしかなかったと。そんな2人を松島が見ていて…。