家基を失ったお知保は床に伏してしまう。倫子はお知保を気遣うが、お品は違った。これで次期将軍は我が子、貞次郎に決まったと喜ぶお品を倫子がたしなめた。しかし、自分には貞次郎しかいないと返すお品に、「そなた、変わったな」と失望する倫子。

田沼は家治に大奥総取締を高岳にするよう進言。松島解任の嘆願書を突きつけらた家治は、好きにしろとしか言えなかった。

家基を殺害したのは、定信に命じられた猿吉だった。

定信は次はお品の子、貞次郎だと言うが、猿吉はまだ幼い赤ん坊だとひるんでしまう。しかし、定信は大義のためだと許さない。

猿吉は貧しきおり、定信に救われていた。貧しいがゆえに行き場を失った者たちを救い、天下泰平の世を作るという定信の夢に、猿吉は従っていたのだ。