ナレーション収録後、松本若菜さんにインタビュー。前作から約1年、希望していた続編制作を受けての思い、1年ぶりに見つめた塾生たちの印象、新たにやってきた15歳について、また、自身の仕事観も聞きました。
松本若菜「期待に応えたい、もう一歩上を目指したいともがく姿には、胸を打たれました」
――約1年前に前作のナレーションを担当し、収録後には続編を希望するコメントをしていました。今回、続編について聞いた際はいかがでしたか?
続編が制作されるとマネジャーさんから聞いたときには「やったー!」と拍手しました(笑)。前作から1年しか経っていませんが、金田塾長のもとで塾生たちがどう成長し、どんな生活を送っているのか、きっとまた新たなドラマがあるだろうと気になっていたので、とてもうれしかったです。
――前作で松本さんがエールを送っていた片山くんも登場しますね。
片山くん!まさか塾生から教える立場(講師)になっているとは思いませんでした。
――片山くんが塾生を連れて、神社の修繕に行く場面もあります。宮大工を夢見て修業を続け、それが仕事になることで彼らのなかに変化も生まれますが、松本さんにはそういった経験はありますか?
片山くんが「お金をいただく以上、自分は日当に見合う動きができているのか」と葛藤するセリフがありました。職種は違うかもしれませんが、私もこの仕事を本格的にいただけるようになる30代前半まで、アルバイトをしていました。
そのときに心掛けていたのが「絶対に片手間でやっているとは思われたくない」ということでした。仕事なのだから、何が何でもやり切る。
夢と現実に向き合うなかで、周囲からの見られ方が変わっていく瞬間ってありますよね。今まで「塾生」だったのが「講師」として見られるようになる。
立場は違えど、その変化やプレッシャーは私にもわかる気がして。期待に応えたい、もう一歩上を目指したいともがく姿には、胸を打たれました。
――そして、15歳の双葉くんをはじめ、新たな入塾者も登場します。彼らの姿を見て、印象に残っていることはありますか?
それぞれの思いを抱えて親元を離れた塾生たちが、夢と現実の狭間でもがきながらも、一生懸命に日々に向き合っている。その姿がとても印象に残っています。
――中学卒業とともにやってきた双葉くんは、あどけなさが残っていました。
「ホームシックだ」という双葉くんの言葉もありましたが、当たり前だと思います。全寮制の高校などで親元を離れる子もいますが、作業中は私語厳禁、スマホNGといった環境は、現代ではなかなか味わえない経験です。
15歳といえば、まだまだ子どもです。最初は「ちょっと厳しいかな」とも思いましたが、意外なほどしっかりと食らいついているんですよね。口では弱音を吐いていても、心の底にある気持ちは違うのかなと感じました。
番組では、初めて現場に立つ姿も見ることができます。ご両親も「うちの子、こんなにできる子だったんだ」とうれしく思われるのではないでしょうか。
――松本さんはお父さまとお祖父さまが大工さんで、ご実家もご家族の手で建てられたそうですね。今回、宮大工を目指す若者たちを見て、改めて「大工」という職業についてどう感じましたか?
この前、久しぶりに実家に帰ったら、甥っ子の部屋がリノベーションされてきれいになっていたんです。それで父に「これ、お父さんがやったの?」と聞いたら「うん」って。木造なんですが、少し現代風の造りに変わっていて。
壁紙の話をするときはちょっとぶっきらぼうなんですが、頼んでもないのに「見に行くか?」とうれしそうに見せてくれて。「古い家で冷えるからどう対策しようか」と考えながら作ってくれたんだなと伝わってきました。
父に限らず職人の方は、作ったものへの愛情やプライド、住む人へのリスペクトを強く持っていらっしゃるんですよね。宮大工と大工で仕事の形は違っても、根底にある誇りや情熱はきっと同じ。だからこそ番組を見ると、余計に「父ってすごいんだな」と思わされます。
――改めて前編の見どころを教えてください。
私はこの子たちから本当にたくさんの勇気をもらいました。彼らが成長して、将来私がふと訪れた神社仏閣を修繕してくれているかもしれない――。そう想像すると、とてもロマンがあるなと感じます。ご覧になるみなさんなりの視点で、楽しんでいただけたらうれしいです。
<YouTube「フジテレビドキュメンタリー」では、『ザ・ノンフィクション』の予告を配信中。10月18日(日)14時「夢と修業と初恋と2 前編~新米講師と15歳の涙~」予告>
9月20日・27日放送「母と息子のやさしいごはん3」前後編(語り:永作博美さん):10月25日まで
10月4日・11日放送「誰かと分かち合いたくて~人生交わるレトロマーケット~」前後編(語り:井手上漠さん):11月15日まで
