声優のLynnさんと内山昂輝さんが、出演する『ホタルの嫁入り』への思い、共演を通して感じたお互いのギャップを明かしました。

全国フジテレビ系「ノイタミナ」で毎週金曜23時30分より放送中のTVアニメ『ホタルの嫁入り』は、橘オレコさんの同名漫画が原作。累計発行部数は500万部を突破し、「電子コミック大賞2024」で大賞に輝いた人気作です。

文明開化が進む明治時代を舞台に、名家に嫁ぎ父の誇りになることを夢見る令嬢・桐ヶ谷紗都子(きりがや・さとこ)と、そんな紗都子を溺愛する殺し屋・後藤進平(ごとう・しんぺい)の、許されざる愛のかたちを描く“狂愛ストーリー”です。

余命わずかと宣告されながらも、懸命に生きる紗都子を演じるLynnさんと、殺し屋として生きるなかで紗都子を一途に溺愛していく進平を演じる内山さんに、物語の魅力や役作りの裏側、共演を通して知ったお互いの「ここはすごい」と思うことなど、たっぷりと聞きました。

「単なるラブストーリーで終わらせてくれない」令嬢と殺し屋の予想不能な“狂愛”

――まずは、台本を最初に読んだときの印象、作品の世界観についての感想を聞かせてください。

Lynn:原作にほぼ忠実で、その魅力がそのまま台本にも落とし込まれていると感じました。ラブストーリーではありますが、アクションやバイオレンスなシーンもあり、かなり刺激的です。物語がどう転がっていくのか予想できない面白さがあると思います。

内山:台本として1話ごとに区切られたシリーズ構成を見ると、毎話必ず何かが起こる、本当に飽きさせない作りになっていると感じました。原作と同様に、慣れるタイミングがないほど次々と展開があり、気持ちや人間関係が変化していく構造になっていて、常に次の話へと誘ってくれる印象です。

(C)橘オレコ/小学館/アニメ「ホタルの嫁入り」製作委員会

――具体的にはどういうところが魅力だと感じていますか。

Lynn:私自身、進平がタイプだったので、

ラブストーリーとして普通に読んでキュンキュンしていました。強引な一面もあれば、やさしい一面もある進平に振り回される紗都子に共感しながら、「進平、好き~!」という気持ちで読んでいました。

本来は好きになってはいけない人に惹(ひ)かれてしまう気持ちは、見る方の心も動かすのではないかと思います。そこにサスペンス的な要素も入ってきて、だんだんシリアスな展開になっていく。単なるラブストーリーで終わらせてくれないところが面白いと思っています。

内山:まず絵柄のきれいさに心惹かれます。お話としては、ラブストーリーでありながらコミカルなシーンもあり、バトルアクションもあり、話が進むにつれてミステリー要素もどんどん濃くなっていくので、いろいろなジャンルが混ざり合う面白さがあります。キャラクターが増えるたびにそれぞれが違う顔を見せてくれて、最初の印象とは違う魅力が表現され、世界がどんどん広がっていくように感じます。

――紗都子と進平をどのようなキャラクターだと捉えていますか?

Lynn:紗都子は病弱ですが、か弱いだけではなく、強い信念を持った人物だと捉えています。「家のために結婚する」という目標があり、そのために努力を重ねてきた、覚悟の決まった女性だと思いました。演じるときも、その強い気持ちが軸としてぶれないことを意識しています。

内山:進平は殺し屋の青年という設定ながら、内面は一言では言い表せないキャラクターです。とても冷酷で怖い表情を見せ、狂気的な部分もあれば、無邪気に振る舞うこともあります。どれが本当の進平なのか…そのすべてが進平なのだと思いますし、いろいろな顔を見せることに本人も戸惑っているのではないかと解釈して演じています。

(C)橘オレコ/小学館/アニメ「ホタルの嫁入り」製作委員会

――普通に生きていたらまず出会わず、恋にも落ちない2人です。お互いにどのようなところに惹かれたと思いますか?

Lynn:育ってきた環境のなかで紗都子には自由がなかったので、自由に振る舞う進平を見て心をかき乱されながらも、今までになかった刺激に心が動いていったのだと思います。素直にまっすぐ言葉を伝えてくれるところは、10代のピュアな彼女にはとても新鮮に響いたのではないでしょうか。純粋に喜ばせようとしてくれるやさしさに触れて、だんだん惹かれていったのだと感じています。

内山:危険な状況のなかで「結婚しましょう」と言い出したり、返り血を浴びて血だらけの進平の顔を拭ってキスをしたりする紗都子の行動や、その心の強さに進平は惹かれたように見えます。ただ、進平自身が2人の関係性をどう捉えているのかは、突き詰めて考えると見えにくい部分もあり、簡単には決めつけられないキャラクターだと思っています。

――役を演じる上でのアプローチや、面白さ、難しさについて教えてください。

Lynn:進平とのシーンを演じていると、気持ちが進平のほうに持っていかれすぎてしまうことがあるのですが、監督から「そこまで心はなびいていないよ」とディレクションをいただくこともあります。自分の中の軸を絶対に崩さないよう意識し続けるのは大変ですが、それこそが紗都子というキャラクターの核の部分だと思っています。

内山:進平に関しては、怖い顔、狂気的な顔、子どもっぽく無邪気な顔など、表情やセリフまわしを混ぜながら、それぞれのシーンを魅力的にしたいと考えています。やさしい顔からいきなり怖い顔に変わるなど、一般的なキャラクターよりも表情の変化が急激なので、そこはあえて「豹変させる」ことを大切にしています。