ナレーションを読むことが好きだと語る永作博美さんへの、収録後インタビュー。2年前から大貴さんと貴美子さんの関係を見守ってきた感想や、俳優という仕事がナレーションにもたらす影響について聞きました。

永作博美「頑張る」の意味を考えさせられた、母と息子のせめぎ合い

――2024年に放送された前作に続き、約2年ぶりに大貴さん一家の姿をご覧になり、どのようなことを感じましたか?

前作を見たときから、母の貴美子さんが大変なのも、息子の大貴さんのことを心配する気持ちもわかる一方で、二人の距離の近さは少し気になっていたんです。

今作の前編では、一生懸命だけれど、なかなか思うようにはいかない二人の姿が描かれています。ぶつかることも含めて、すごく正直な親子ですよね。だからこそ、どうなっていくのだろうと思いながら見ていました。

――今回の作品の中で、母と息子は二度の閉店を経験しながら、三度目の店をオープンします。

大貴さんも貴美子さんも本当に一生懸命なんです。ただ、「頑張る」とか「一生懸命」という言葉の定義は、難しいものだとも思いました。

飲食店ですから、おいしい料理を作ることだけではなく、原価や価格のことも考えなければいけません。今回はそういったお店の懐事情も赤裸々に映し出されていて、私も「ここまで見せていいのかな」と思ったほどです。

「おいしいものを提供したい」という思いと原価とのせめぎ合いで、「おいしいものを」という気持ちがいつも勝ってしまう母と息子。その繰り返しのドタバタに思わず笑ってしまうようなところもありますが、すごく勉強になることが詰まっています。

――永作さんは、仕事で多くの脚本を読み、さまざまな人物の人生を演じてきました。その経験は、人を見るときにも影響していますか?

影響していると思います。役柄の中で、誰かとの出会いによって人が変化する場面をたくさん経験してきたので、実生活でも人を見る癖や、その人の背景にあるものを想像する癖がついている気がします。

目の前に見えているものの奥で、いろいろなものがユラユラとうごめいている。それを想像するのが面白いんです。

――そうした俳優としての経験は、ドキュメンタリーの“語り”にも生かされていますか?

そうですね。だから私は、ナレーションを読むことが好きなんだろうなと思います。

もちろん、ドキュメンタリーには主人公となる方がいるので、その人の邪魔はしたくありません。でも、そこから受け取ったニュアンスをほんの少し響かせることで、物語が少しでも鮮明になったらいいなと思っています。

役者としてだけでなく、“語り”の仕事でも、毎回いろいろな人生や考え方に触れることができます。そこで私自身も、本当にたくさんのものをもらっています。

――前編の見どころを教えてください。

前編は、またたくさんのことが起こり、時には「あら、あら」と心配になりますが、力を抜いて見てもいいんじゃないかなと思います。

母と息子の“親子あるある”がたくさん詰まっています。飲食店を続けることの難しさも伝わってきます。あまり身構えず、笑えるところは笑いながら見ていただきたいです。

そして最後には、二人の物語を動かすかもしれない人物も現れます。「ここで終わるの?」と思うような展開なので、ぜひ後編まで見届けてください。

<YouTube「フジテレビドキュメンタリー」では、『ザ・ノンフィクション』の予告を配信中。9月20日(日)14時~「母と息子のやさしいごはん3~僕と母さんとハンバーグ~ 前編」予告>

無料配信スケジュール

過去の放送はTVerFODで、期間限定で無料配信中!

8月30日放送『ザ・ノンフィクション特別編 話題作「その後」の物語』:9月27日まで

9月6日・13日放送「人生 最期までお付き合い 」前後編(語り:尾野真千子さん):10月11日まで