2021年の初回から、前・後編にわたるシリーズのナレーションを、5作連続で担当してきた本仮屋ユイカさん。今作の収録後にインタビューし、還暦を迎える星愛美さんへの思いや、最近“出合い直した“、あるモノについて聞きました。
本仮屋ユイカ 女性客も魅了「愛美さんが変えた」ストリップの”見られ方“
――後編では、愛美さんが還暦のステージを迎えるまでが描かれます。ナレーションを読んで、どんなことを感じましたか。
7年前、私が初めて愛美さんのステージを拝見したときは、男性のお客さんばかりでした。今は女性のお客さんもたくさんいらっしゃるんですよね。愛美さんの登場で、ストリップという場所に対しての見方が、大きく変わったんだなと、改めて実感しました。「時代が変わった」というより、「愛美さんが変えた」のだと思います。
――女性のお客さんを惹きつける愛美さんの魅力は、どこにあると思いますか。
偶然にもストリップという場所と出合っただけで、愛美さんはどこに立ったとしても、女性を惹きつけた方なのではないかなと、思っています。愛美さんの、あり方や生き方、そして愛の伝え方そのものが、すべての人を魅了しているのではないでしょうか。
ストリップという仕事に対する葛藤があったとしても、愛美さんとこの場所との出合いは、奇跡的で幸福なものだったのではないかと、感じています。
――愛美さんが自分の“終わり方”を考えているというシーンも描かれます。
自分で“終止符を打つ”という勇気と覚悟は、すごいなと思いました。私は俳優になりたいと思ったとき、家族から「俳優は自分が生きている限り、情熱がある限り続けられる仕事だよ」と教えてもらったので、終わりを考えたことがなかったんです。
だから見ている側にはわからなくても、愛美さんの美学として「これだけの(レベルの)ステージができなくなったらステージを降りる」と決める潔さは、本当に美しいなと思いました。私はそのラインを下げてでも、(ステージに)出続けたいと思ってしまうタイプですので。
――改めて、7年間ナレーションを読んできて、今の本仮屋さんにとって愛美さんはどんな存在ですか。
同じ女性として、同じように人前に出る人間として、「こういうふうに(人生を)歩くことができるんだよ」と見せてくださる先輩、という感じです。日本のどこかで愛美さんが元気にステージに立ってくださっているということが、自分の励みになっています。(画面に)映るだけで幸せな気持ちになる、特別な女性だと思います。
久しぶりのトロンボーンは「音が出るだけで楽しい」
――最近、プライベートでハマっていることはありますか。
トロンボーンです。かつて出演した映画『スウィングガールズ』(2004年)の役柄にちなんで、パーソナリティを務めるラジオ番組のコーナーで、久しぶりに吹く機会があったんです。終わったあとにディレクターさんから「1ヵ月レンタルしてるから持って帰っていいよ」と言っていただいて、お言葉に甘えて今は家に置いています。
実はトロンボーンを吹くのは16年ぶりで、最後に吹いたのはNHK交響楽団とご一緒した演奏会でした。
――16年ぶりというのは、ずいぶんと久しぶりですね。
(初めてトロンボーンに挑戦した)映画の撮影中は必死で、「どうやったら曲になるんだろう」とか、「みんなに迷惑をかけないようにしなきゃ」とか、そればかりでした。でも今は、毎日30分ただ手を動かすだけなんですけど、音が出るだけで楽しいという感覚になっていて。当時あんなに苦痛だった音階練習が、今はただ楽しくて。
――毎日練習を続けているんですね。
楽譜が読めないので、毎日ChatGPTに「このポジションでこの音は出る?」って聞きながらやっているんですけど、それさえも楽しくて。青春時代にあんなに尊い経験をさせてもらって、大人になってなお、出合い直せる。大人になってからこういう体験ができるんだなと、しみじみ思っています。この記事が出るころには終わっているブームかもしれませんが(笑)。
「愛美さんはそこにいるだけで、見る人に幸せを与える存在」
――最後に、後編の見どころを教えてください。
人は年を重ね、還暦を迎えても、なお美しくなり続けられるんだということを、愛美さんが体現してくださっています。
これまでは病気や痛みを“克服する”というテーマが大きく見えていたんですが、今回はそうしたものを超えて、愛美さんがそこにいるだけで、見る人に幸せを与える存在になっていくような、そんな印象を受けました。
続きがあるとしたら、また全然ちがう愛美さんに会えるんじゃないかな、というふうに感じています。ぜひ最後まで見届けていただけたらうれしいです。
予告動画
YouTube「フジテレビドキュメンタリー」では、『ザ・ノンフィクション』の予告を配信中。6月28日(日)14時~「私が踊り続けるわけ5~60歳 還暦のストリッパー物語~」予告。
無料配信スケジュール
5月31日放送「生きた証を抱きしめて~愛するあなたとデスマスク~」(語り:川栄李奈)~6月28日まで。
6月7日放送「父と息子の屋台ラーメン~令和の赤ちょうちん物語~」(語り:野呂佳代)~7月5日まで。
6月21日放送「私が踊り続けるわけ5~60歳 還暦のストリッパー物語~ 前編」(語り:本仮屋ユイカ)~7月26日まで。
