<大西流星×原嘉孝「ネイバーズだより」②>

大西:アイドルのときは、メンバーがいるので、本当に何も考えずにそのままでいられます。関西人ということもあって、自然と会話も盛り上がりますし、場の空気も明るくなるんです。でも、俳優の現場になると、自分から動かなきゃいけないし、初めてお会いする方も多いので、より意識的に社交的になって、いろんな人と話すようにしています。

原:気を遣ってくれているんだね。 

大西:いやいや、全然ですよ。原つぁんには、何も考えなくてもいいんです(笑)。

大西&原:(大笑い)

原:だって、撮影に入って間もないときの取材会も、かなり長かったよね?

大西:けっこう長かったですね。半日くらい。

原:俺にとっても、全然違うね。アイドルとしての自分は、わりと素のままでいられる。でも、役者としての自分は、まったく別の“誰か”になりきる必要がある。「カメラ、スタート!」と言われた瞬間に、どれだけ自由な体と心でいられるか。それが大切なんだと思う。その「自由」を得るために、どれだけの準備を積み重ねられるか。 そこまで含めて、役を引き受ける仕事なんだと思ってる。

本番前には、一度目を閉じて深呼吸をすることがあります。自分を一度リセットして、“自分を捨てる”という感覚だね。役をトレースして、その人物の中に入り込むようなイメージ。 

大西:僕も似たようなことをします。一回目を閉じて、自分を一度「空」に置くというか、高いところに置いておくんです。そして、もうひとつの棚からロンくんを取り出してくるような感覚。スイッチのオン・オフみたいに単純に切り替えるというより、物理的に“入れ替える”感覚に近いです。

原:なるほど。じゃあ。やっていることは、結構似ているね。 

大西:そうですね。でも、それもキャラクターによって違うと思います。ロンくんみたいな役なら、少し気持ちを明るくウキウキさせておいた方がいいとか、シーンによっても変わりますね。

原:すごく暗い役をやるときは、めちゃくちゃ暗い曲を聴いたりする。部屋を真っ暗にして、その中で過ごしたりも…。

大西:それは、楽屋でですか? 

原:でも初対面の役者さんに対しては、やっぱり気を遣うんですよ。思いきりいくと痛いし、「ごめんなさい」って気持ちになっちゃう。

大西:それは楽屋でですか? 

原:そうそう。楽屋でやることもある。特に舞台のときとか。 

大西:たしかに、それは役に入りやすそうですね。