ミラノ・コルティナ五輪で、多くの人に感動を与えた、フィギュアスケートペアの三浦璃来選手(24)と木原龍一選手(33)の“りくりゅうペア”。
その演技の素晴らしさだけでなく、かつて木原選手とペアを組んでいた、元フィギュアスケーター・高橋成美さんの「名解説」も大きな話題となっています。
『サン!シャイン』は、そんな高橋成美さんをゲストに迎えて、名解説の裏側と、りくりゅうペアの強さの秘密や意外な一面など、詳しく伺いました。
名解説の裏側…“りくりゅう”に嫉妬したことは「△」
――今回、演技だけでなく高橋さんの解説も大きな注目を呼びましたが、それを聞いてどう思われましたか?
元フィギュアスケートペア日本代表 高橋成美さん:
やはり、りくりゅうの話題を私自身も聞くのが好きで、そこに少しでも私の力だったり、ほんの一部ですが、「解説があったからこそもっと好きになった」と言っていただけて、すごくうれしいな、チームワークだなと思いました。
7年前に解説をさせてもらって、私も一緒に、りくりゅうペアと一緒に解説も成長していきたいなという気持ちもありましたし、陰ながらですが信じていつか…こんなに早く来るとは思っていなかったですけど、注目される舞台でちゃんとした解説をしたいという思いで、地道に7年間続けてきました。
――解説で最後に「すごい、すごい、すごい!宇宙一!」という言葉が飛び出しましたが、あれは元々考えたりしていた?
高橋成美さん:
全くです!宇宙の動画を見たわけでもなく、そんなこともないんです。ただ本当に素晴らしい出来だった。
皆さん覚えているとおり、前日のショートでミスをしてしまい5位スタートとなってしまったので、まだ、りくりゅうが滑った後に4組のスケーターが残っています。
五輪は世界一を決める試合だから、私じゃないんです、解説の権限で決めるのではなくジャッジが決める。だからここで「世界一」と言ってしまうと、視聴者の皆さんにも間違った情報になる、けれど何が正しいのかと思ったときに「いや、宇宙一じゃん!」と。
これは、完成度だったり、精神的、もう現地に行ったら100人中100人が分かっている、「宇宙一の演技だ」と、それで「宇宙一」が出てきました。
――木原選手は元“王子様キャラ”だった?
違う違う!もう本当に“少年漫画の主人公”のような性格で。
でも、「王子様」のポテンシャルはありました。優しいところとかポテンシャルはあったけれど、彼も岐路に立っていましたね、このポテンシャルを王子に生かすか、野獣に生かすか…王子に行きましたけど。
ちょっとシャイなところがあって、照れやすいところがあったので。
――人前で優しくすることに今は照れがないように見えますが?
そうですね、(当時は)陰ではすごく優しいなのに人前ではちょっとツンツンしちゃうというキャラでした。
――高橋さんはペアを組んでいたときに、人前で優しくされたことは?
私は…、でも本当に優しいなと心から感じていて、それこそ自分の練習はないのに車で迎えに来て練習場まで私だけの練習に送ってくれたり、すごく優しいのに、みんなのいる前では「え?そんなことしたっけ?」みたいな感じで。もうちょっと出してもいいんだよ?と思っていました。
(今は)それをオープンでやるところが、紳士ですね。王子ですね。
――話題となった「木原運送」高橋さんはされたことは?
ないです!いいな~!ハハハ。
やはり、けがをしやすいとか。木原選手は否定していましたが、結構スケートあるあるなんです、つまずいたりするのは。滑っているときはそんなに足をパタパタ上げないですから、そんな感じで歩いていると突っかかってしまう。
――練習中、(スロージャンプやツイストリフトなどで)飛ばされるのは怖くないんですか?
新しい技に挑戦するときは、ハッキリ言ってしまうと「命を賭けて」やっているので、本当に信じられないほど心臓がバクバクしますし、でもだからこそそれで出来上がった技にはなんとも言えない喜びがあるし、そういう技を作っていく度に、信頼関係もどんどん築かれていきます。
――木原選手の意外な“弱点”を知っているそうですが?
木原選手はもう10年以上海外に住んでいるんですが、実は英語がちょっと苦手なんです。カナダと米国にいるんですけど、こんなに色々できて、スケートもうまい木原選手が、なぜか語学だけは全然、上達しないんです…びっくりするほど。
だけど、すごいなと思うのは、どんな状況でも木原選手の周りにはたくさんの外国のお友だちだったりが集まってくるんです。逆にそれはそれですごすぎる才能だなと尊敬しています。
やっぱり「人間力」がすごいです。行動に人は心を動かされますので、努力の仕方だったり、背中で語るというか、あまり口に出してこれをしたあれをしたと言わないんですが、何か一人でずっとやり続ける。そこにみんな魅了されていきます。
