その頃、蓮は強盗団の一員としてターゲットの家へ向かっていた。蓮がターゲットとなる家のドアをこじ開けようとしたそのとき、奈美が現れる。

「今なら住居侵入と器物損壊」と、これ以上罪を重ねてほしくない奈美の思いもむなしく、襲いかかってくる蓮。その攻撃を軽くかわす奈美。蓮は、駆けつけた捜査員たちに取り押さえられた。

別の場所に押し入ろうとしていたほかの強盗団も、掛川と南方をはじめとした捜査員によって逮捕される。

内閣官房副長官・佐生(安田顕)と対峙する奈美(沢口靖子)

蓮は取調べで、簡単な仕事だと聞いていたのに住所や免許証を求められて断ったが、家族を殺すと脅されたと自供。金を稼いで母を助けたいという思いから、闇バイトに足を踏み入れてしまっていた。

そんな蓮に奈美は、それでも被害者ではなく加害者だと冷静に告げる。

さらに、蓮の犯罪を聞かされた真理恵が泣き崩れたことを伝える奈美。家族のためと思ってとった行動が一番母親を傷つけていたことを知り、自分の犯した罪を突きつけられた蓮もまた、泣き崩れた。

奈美は、強盗団のターゲットは2ヵ所あり、彼らが二手に分かれることを読んでいた。

富貴子の事件後、奈美は清水に、都内で強盗に遭う危険性のある建物をリスト化してほしいと依頼。清水が蓮の位置情報を絞ってリストを当てはめると、2件がヒットした。奈美の機転によって強盗団が狙う2ヵ所が突き止められ、捜査員たちは先回りすることができたのだった。

蓮らの逮捕をきっかけに捜査は進み、警察は犯罪グループの一斉検挙を狙う。しかし、警察が踏み込んだアジトは、もぬけの殻だった。

指示役たちのアジトは国外にあり、彼らは次の詐欺に向けて動き出していた。

事件から日が経ち、入院中の富貴子もすっかり元気に。富貴子に自分の母の姿を重ねた奈美が久しぶりに母に電話をかけていると、佐生が現れる。

「私は向いてない。犯人も同じ人間、そう思って事件に向き合ってきたのに、それができない」と情報犯罪捜査への違和感を吐露する奈美に、佐生は「ときに国家を揺るがすような脅威というものは、茫漠として得体の知れないものです」と応える。

人々の普通の日常を守りたい奈美と、国家を守りたい佐生。2人は、それぞれの正義を抱いて対峙する――。

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