追い掛けてきた劇団・天上天下の制作スタッフ・トンちゃん(富田望生)と、八分坂のジャズ喫茶「テンペスト」に入った久部は、そこでも劇団への不満を大声で語り続ける。

気弱な従業員・仮歯(ひょうろく)から、静かにしてほしいと頼まれても、「どこにいるんですか、他の客が!」と偉そうな態度。マスターの風呂須太郎(小林薫)からも、店から出るように言われてしまう。

テンペストを追い出され、「八分神社」の片隅で膝を抱えて鼻をすする久部。その近くには、もう夜遅いのに漫画雑誌を読んでいる小学生の姿も。

立ち上がった久部はおみくじを引くが、なんと白紙。驚きのあまり、声を震わせながら神社の巫女・江頭樹里(浜辺美波)に尋ねるも、縁起がいいか悪いかは自分次第だとドライに返されてしまう。久部は動揺しながら、おみくじを近くにある木の枝に結びつけた。

ストリップに見切りをつけたダンカン(小池栄子)は沖縄へ…!?

次に久部が足を踏み入れたのは、怪しいおばば(菊地凛子)がおすすめの店を紹介する、八分坂の無料案内所。スナック「ペログリーズ」を勧めたおばばは、さらに予言めいた言葉を久部に告げる。仕事を得て、仲間を得て、一国一城の主となる、と。

息子を探し回っていたダンサーのモネは、交番に行くことを決意。しかしステージの代役を頼もうと思っていたダンカンの姿が見えず、パトラが引き受けてくれることに。

既に一度踊って疲れているにも関わらず、笑顔でステージに立つパトラだったが、客席からは「またパトラ…!?」と文句の声が聞こえていた。

ダンカンの姿は、先ほど久部がいた八分神社にあった。隣にいたのは、照明スタッフのノーさん。風営法の改正による規制で、すっかり人気が落ちてしまったストリップ劇場に見切りをつけた2人は、沖縄でイチからやり直すことにしたのだ。

そんな2人を先ほどもいた小学生=朝雄が見ている。ダンカンは「私たちを見たって、みんなに言わないで」と朝雄に言い残し、八分坂をあとにした。

その頃、WS劇場に新たな客が訪れる。ロールスロイスで劇場入口に乗り付け、マッチョな秘書・乱士郎(佳久創)を従えた、劇場オーナー・ジェシー才賀(シルビア・グラブ)だ。

揉み手で迎えた劇場支配人・浅野大門(野添義弘)に、まだ珍しいポケットベルを機嫌よく自慢するジェシーだが、経営状況の話になると態度は一変。赤字のWS劇場を改造して“ノーパンしゃぶしゃぶ”にしようと言う。

大門は、なんとか今月いっぱい待ってほしいと土下座で頼むのだった。