おばあちゃんの年の功!!っていうそれ一点のみで押し通すことがない

おっと、まぁ、いつものことながら『浅草ラスボスおばあちゃん』というタイトルとその中身について、いつまで経っても慣れない僕…を、ここまで無駄に書き連ねてしまいましたが、この第4話もこれまでと同様(どれまでと同様なんだよ)、いや、これまで以上にしみじみする仕上がり!です!!

今回は、便利屋業が軌道に乗ったその矢先、張りきり過ぎて腰を痛めてしまったラスボスおばあちゃんこと松子おばあちゃん。

そんな最中、森野礼(堀田茜)が働く区役所主催の動画コンテストに、シェアハウスの住人・花村すみれ(朝日奈央)が応募を決め、その企画というのも、同じくシェアハウスに住む車夫の轟大輔(長田光平)と人力車でめぐる浅草ツアー。

喧喧囂囂(けんけんごうごう)&侃侃諤諤(かんかんがくがく)しながらも二人は協力して動画を作っていくのだけれど…というあらすじ。

このちょっとしたあらすじから醸し出す、え?今回のお話、おばあちゃん関係ある?問題に加え、腰痛めてんだったら、余計に関係なくない?問題。はいはい、そう感じてしまった人、どうかご安心ください(僕が勝手に書いといてあれですが)。

実際問題、見てる最中、ラスボスおばあちゃんが暗躍&大活躍&言動キレキレ!みたいなのはほぼ感じることはなく、そうはいっても、松子おばあちゃんがいてくれることの安心感、あの超キャラ立ちおばあちゃんでありながら、すっと脇に転じることができて、若人たちを支え、助言もくれる…そんな安心感…はしっかりと、どこまでも、なぜだか感じてしまう不思議。

それでいて、やっぱりラスボスおばあちゃん!!とのたまっておきながら(だから、のたまう言うな)、おばあちゃんの年の功!!っていうそれ一点のみで押し通すことはなく、言いっぱなしってことでも決してなく、自らもちゃんと考え、反省し、おばあちゃんになってもちゃんと成長していく…ということを丁寧に描いていく…だからこそしみじみ…なのです。

でもってさらに驚きなのは、今回のお話、おばあちゃんがサポートに回って、シェアハウスの住民たちを中心に描いていくお話…だというのに、おばあちゃんとは関係ないサブエピソードが描かれる…という疎外感や不足感は一切なく、おばあちゃんだって、若い動画クリエイターだって、車夫だって、国籍が違ったって、夢のないおかたい公務員だって(森野さんだけ言い方ひどい!)、みんな違うけど、みんな一緒で、だからこそみんなで協力しあって生きている…まさに、古さと新しさと、多国籍、多様性が入り混じる、浅草という街のように…(うまいこと言ってるつもり)…という、しみじみまで加わる深み!!

で、よくよく考えると、大きな事件も起きないし、意外な展開もないし、言ってしまえば全部“想像した通り”なのに、なんでか心に響いて、なんでかやっぱり、しみじみしてしまう…この視聴後感、やっぱりこの作品、「いいドラマ」のようです!!