ナレーション収録終えた仲さんにインタビュー。この春から独立して活動するなかで難しいと思っていることや発見したこと、「大変なときこそ『マジウケる!』の精神で」と語る“仲さん流”の考え方などを聞きました。

仲里依紗「アンテナが何本あっても足りない」頭の中はまるで“高速Wi-Fi”

――後編ではシビアな場面が続き、法律用語が並ぶ難しいナレーションも。思わず「お疲れさまでした」と、原稿にない言葉が飛び出しましたね。

そうなんですよ!阿部さんも私自身も、お疲れさまです!という気持ちになって、つい言っちゃいました(笑)。

――阿部さんは修業を経て30歳で独立し、今に至ります。仲さんも今年4月に独立しましたが、難しいなと思うことはありますか?

一緒に働いてくれるチームスタッフのみんなと、仕事以外のコミュニケーションを取ることも大事にしていこうと思っています。でも、スタッフそれぞれの人生もあるので、私は「ずっと一緒に働ける」とは思わないようにしていて。

お互い依存しすぎないように、できる範囲でしっかりやる。そうするために役割分担を細かく分けて、1人あたりの負担を減らすようにしています。スタッフの人数が必要ですけど、そのほうが良いのかなと思って。

――阿部さんの言葉や行動で、参考になったところはありますか?

ちゃんと相手の話を聞くことが大事だな、と。サワさんみたいに、思っていることをどうしても言えないという方も、やっぱりいると思うんです。そういう人と向き合うときは、阿部さんのようにじっくり待とうと思います。

阿部さんみたいに家まで行ってピンポンしてというのは、私はできないですけど(苦笑)、相手から話してくれるまで、心を広げてゆっくり待つことの大切さはすごく勉強になりました。

――独立したことで見つけた発見、変化があれば教えてください。

気づかなかったことに、気づけるようになりました。自分が今まで、どれだけ良い環境に置かせてもらえていたか。

これまでは、与えられたものをこなしていただけでしたが、今は「こうしてほしい」と指示を出したり、「これはどうなってるの?」と確認したり、あれもこれも全部やらなきゃいけないので、アンテナが何本あっても足りません。ものすごく高額な高速Wi-Fiを契約しないといけない、みたいな感じです(笑)。

今まではそういうことをやってもらっていたので、独立してから事務所への感謝の気持ちがさらに増しました。

――にぎやかなデザインの公式サイトも、“らしさ”全開で話題となりました。

ありがとうございます。すみません、あそこから問い合わせないといけないと思うと、みなさんゾッとしますよね(苦笑)。

――フリーになったからこそ、やっていきたいことも?

好きなことはどんどんやっていきたいですし、とにかくみんなで笑っていたいな、と。もうそれだけですね。大変なことがあっても笑いに変えていきたいです。大変なときこそ「マジウケる!」の精神で笑い飛ばそうって思っています(笑)。

――サワさんにとって阿部さんは師匠ですが、仲さんにもそういう方はいますか?

やっぱり、アミューズに所属していたときのマネージャーさんたちですね。今でも連絡をとったり、お世話になったりしています。それこそ、私の元チーフマネージャーさんと一緒に「意気な寿し処 阿部」さんに行ったこともあります。当時は「この仕事はやったほうがいいよ」とか「役者としてこういくなら…」と、いろいろとアドバイスを言ってくださいました。

私はわりとオリジナリティでやってきましたが、独立したことで“自分ワールド”がもっと濃くなっていくと思います。なので、自分のカラーも大事ですが、お世話になった方の話に耳を傾けることが、今後さらに大切になると思っています。

予告動画

YouTube「フジテレビドキュメンタリー」で、『ザ・ノンフィクション』の予告を配信中。6月29日(日)14時~「人生を変える寿司〜東京 板前物語〜後編」予告

配信スケジュール

6月22日・29日放送「人生を変える寿司〜東京 板前物語〜」前後編(語り:仲里依紗さん)が、放送直後から7月13日までTVerFODで無料配信されます。

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