2023年10月24日に独立し、個人事務所「オフィスにの」を立ち上げた二宮さん。
独立したばかりでマネージャーもいなかったときには、二宮さん自身が仕事のメールのやりとりをしたり、スケジュール管理をしたりなど、当時の苦労も今回の新書では明かしています。
そんな二宮さんは、ここ数年の仕事の関わり方の変化についても語りました。
“仕事を受けるのも断るのも平等に時間を費やす” 独立後の変化

――今回の新書発売も含め、近年はマルチに活躍している印象がありますが、仕事に関わる変化はありましたか?
ここ数年の仕事に関わる変化ということについては、割とより責任を持つようになった。本にも書かれているんですけど、全ての依頼された仕事を自分で見るので、断るのも仕事の一つなんだっていうのを42歳にして初めて知るといいますか。今まで事務所に所属しているときは、二宮に対して一番ミートするものはなんだろうっていうのをプロの人たちに考えてもらって、自分に来たものを読み込んで理解して、表現するっていうのが今までの仕事の仕方だったんですけど。お受けするものもお断りするものも、全て平等に時間を費やして向き合うっていうのが、仕事に対する向き合いで変わったところだと思います。なので、お断りするものも、スケジュール上どうしても物理的に2人いないと間に合わないみたいなものを、ごめんなさいって言う前に一読させていただいて、この人に合いそうだなとか、他にいるんじゃないかなみたいなのを考えながら、自分がやるときにはどうするともっと豊かになるだろうっていうのを平等に考えて、それを伝えた上でお断りするっていうのは、(今まで)こういうむずがゆいものをやっていただいてたんだなっていうのをあらためて感じる部分でした。それが一番変わったところかもしれないです。
――そのように前段階から関わることを経験するようになったっていうのは良かった?
よかったですね。今までは現場に行ってよろしくお願いしますって言っていたのが、メールでやりとりを何度もして、取材したいですって来て、お願いしますって返して、いつがいいですかっていうやりとりをしていたので。現場で会ったときに、「あっ、○○さん!」っていうのがあって。そこからスタートするっていうのは、こちらもやりやすいですし、それこそブルーリボンのときに、「この人マネージャーいないからこっちがケアしなきゃ!」みたいな形で動いてくださったりとか。僕が常々言っているのは、共演者運とスタッフ運は良い人間だなって思っていて。そういうのでいい人達にケアしてもらっているなっていうのはすごく思うところですし。そのやりとりすらも、自分がやったのが初めてだったので。