歌舞伎俳優の中村橋之助さん(29)と、元乃木坂46のメンバーで女優の能條愛未さん(31)が2025年11月10日に都内で会見を開き、婚約したことを発表しました。

「跪いて、指輪をパカッと」4年半の交際を経てプロポーズ

橋之助さんと能條さんの出会いは、夫婦役で共演した2021年の舞台『ポーの一族』。

能條さんは、当時を振り返り、「私も極度の人見知りということもあり、最初の方はほとんど会話もなかったのですが、日数を重ねていくうちに少しずつお話しをする機会も増えてきて。歌舞伎役者さんってお堅いイメージがあったのですが、話してみるとすごく気さくで、やさしくて、何より楽しい方で。私の中で徐々に印象が変わってきました」と話します。
続けて、「より深く橋之助さんのことを知っていきたいと思っていたときに、舞台が終わった後、彼の方から「交際を」と言っていただきました」と報告。

能條さんを見つめ、隣で頷きながら聞いていた橋之助さんは、「僕はずっと好意はあったんです」とにっこり。ストレートに、「好きです。お付き合いして下さい」と告白し、交際がスタートしたといいます。

結婚を意識するようになったタイミングを聞かれた橋之助さんは、「明確なタイミングはないですが、僕自身、毎月歌舞伎公演に出せていただき、ありがたいことに大役もさせていただく機会が増えていく中で、すごく恥ずかしい言い方ですが、愛未と一緒にいるとそれが僕の力になるというのを感じていくタイミングがありまして」と明かし、「僕は、もしかしたらこの方と人生を共にしてくべきなんじゃないかという思いが強くなり、プロポーズを決意しました」と真剣なまなざしで語りました。

「7月に2人でハワイに行ったタイミングでプロポーズしていただきました」と照れながら話す能條さんの左手薬指には、キラキラと光る婚約指輪が。

ハリー・ウィンストンのもので、輝くダイヤモンドは0.7カラットだそう。指輪について聞かれた橋之助さんは「頑張りました」と笑顔を見せました。

さらに、ハワイの海とダイヤモンドヘッドが見えるレストランで、サプライズプロポーズを決行したという橋之助さん。愛未さんは、その時のことを「私は普通にご飯を食べていたのですが、途中から(橋之助さんが)ソワソワしだしてきて、ちょうどデザートのタイミングでお手洗いに行くと立ち上がって。帰ってきたら、跪いて、指輪をパカッと」と振り返ります。
そして、橋之助さんは、「これから愛未にたくさん良い思いをさせられる男でいますから、結婚して下さい」とまっすぐ伝え、その言葉に能條さんは、「もちろんです」とこたえたそうです。

そのときの気持ちを能條さんは、「この日のために、どんな言葉を言うのか、この指輪を選ぶときも一生懸命私の事を思って選んでくれたのかなと思うと、もうそれだけで感動というか、涙が止まらなかったです」と幸せいっぱいに話しました。

橋之助さんが、お店の人に許可も取り、考えに考え抜いたサプライズは大成功。
周りにはお客さんもいたそうですが、「僕は、そのときはもう何も見えてないです(笑)プロポーズをするという状況しか見えていない状況です(笑)」とプロポーズで頭が一杯だったと振り返りました。

また、日常的に橋之助さんからの愛の言葉をもらっているという能條さんは、「「愛未の笑顔を見るために僕は生きているんだよ」と常々言ってくださいます」と笑顔で答えると、橋之助さんは、「ちょっと恥ずかしいな(笑)」と照れた様子で水を口にする瞬間も。

続けて、橋之助さんの好きな所について聞かれた能條さんは、「たくさんあるんですけど、真っすぐなところ、熱血、正義感、猪突猛進、この言葉は橋之助さんのためにあるのではないかというほどに、人として大変素晴らしい方です。」と答え、「私が大切にしている人たちのことも私と同じ熱量、もしくはそれ以上に大切にしてくださる、そんなところが好きです」と照れ笑いを見せました。

能條愛未 橋之助の母から受け継いだ着物に「すごく身の引き締まる思い」

橋之助さんはハワイに行く前日に、両親である八代目中村芝翫さんと三田寛子さん、そして弟の中村福之助さんと中村歌之助を自宅のリビングに呼び、結婚の意思を伝えたといいます。

家族の前で正座をした橋之助さんは、「この度、愛未にプロポーズをさせていただこうと思っております」と報告したそうですが、家族全員が結婚報告と思っていたようで、「「プロポーズかい!」とはなりました(笑)」とにっこり。
続けて、「母はすごく心配性なので、「大丈夫、もし断られても私たちがいるからね」って(笑) そのとき、福之助は「今そんなこと言うことじゃないから」とか言いながら、ワイワイと送り出してくれました」と楽しげに振り返りました。

また、能條さんは、橋之助さんの両親からの反応について、「お父様からは「念願の娘ができてうれしい。ようこそ中村家へ」と言っていただきました。うれしかったです」としみじみ。「お母様からは「何があっても愛未ちゃんのことは私が全力で守るから任せなさい、安心しなさい」と言っていただき、涙が出るほどうれしかったです」と喜びをかみしめていました。

そして、会見で能條さんが身を包んでいた着物について、橋之助さんは、「母と父の34年前の婚約記者会見のために祖父が選んでくれた着物だと母から聞いております」と明かし、「父も母もそのことを心から喜んでくれて、愛未もその想いをしっかりと受け止めて「自分の代でも大事にしよう、僕を支えよう」という気持ちで着てくれているので、とてもうれしいです」と話します。

そんな想いの詰まった着物を着用した能條さんは、「すごく身の引き締まる思いです。このお着物を通してお母様のパワーを得られている気がしてうれしいです」と胸に手を添えながら話し、思いを巡らせているようでした。

能條さんは今後、橋之助さんの歌舞伎をサポートしながら、可能な限りで女優業を続けていくそうです。また、挙式・披露宴は来年初夏を予定しているということです。

中村橋之助&能條愛未 プロフィール

中村橋之助さんは、人間国宝である七代目中村芝翫の孫であり、八代目中村芝翫さんと、俳優の三田寛子さんの長男として1995年に生まれました。2000年に初舞台を踏み、2016年10月の芸術祭十月大歌舞伎にて四代目中村橋之助を襲名。

能條愛未さんは、2011年に乃木坂46の第1期生オーディションに合格。アイドルとしての活動の傍ら、女優として数々の作品に出演し、グループ卒業後は女優業へさらに力を入れている。