二宮和也さんが、自身の誕生日である2025年6月17日に初の新書『独断と偏見』を発売することが決定。発売に先立ち、東京都内で取材会が行われ、独立してからの仕事の変化や所属していた事務所への思い、そして“国民的アイドルグループ・嵐”として駆け抜けてきたアイドルの信念など、自然体で飾らない言葉で赤裸々に語りました。

「僕もここまで載るとは思ってなかった」 ダイレクトな言葉で表現

1999年に嵐のメンバーとしてデビューし、現在は映画やドラマ、バラエティー、CMなど幅広く活躍している二宮さん。

今回、42歳の誕生日を迎える2025年6月17日に、自身初の新書『独断と偏見』を発売することが決定。
発売に先立って6月10日に行われた取材会では、青のジャケットとパンツのセットアップ姿で登場。取材会に集まった多くの記者からの質問に対して赤裸々に語ってくれました。

撮影/S a i

――新書のタイトル『独断と偏見』にはどんな思いが込められていますか?

最初にいただいたタイトル(百問一途)で読んではいたんですけど、読んでるときにあまりにも“独断と偏見”すぎて、タイトルと合致していない感じがしたなっていうのが僕の読み終えたときの感想だったんですね。なので、『独断と偏見』にしたいんだけどって言ったら(編集者が)「頑張ります」って感じで。なんか普遍的な質問ばっかりではないので、パーソナルであったりとか、一般論として答えているものはなかったので。その方がこの人の考えはこうなんだっていう。それが世の中的には偏見に聞こえるかもしれないけどっていうものも直さずっていうか自分の言葉として載せることで、タイトルはこうじゃないかっていう形になりました。

――動画などのいろんな媒体がある中で文字で表現した理由は?

これは僕が独立をしてからお問い合わせフォームを作ったところに野呂さん(担当編集者)からメールが来て、「もうすぐ死んじゃうので本を書かせてほしい」ってきたのが始まりでした。なんかへんてこなこと言ってるなって思っていろいろ話を聞いたら、病気になってしまったと。それであなたの言葉をお守りとして1冊にしたいっていうのがきっかけでした。僕自身が自分の言葉に力が宿っているとか、誰かを動かすということは考えたことがなかったんですけど、じゃあやってみるかっていう形でそういうふうに1年間かけて、1ヵ月に1問、四字熟語を一つ考えようっていうことになりました。

――新書で出すというのは強いこだわりがあった?

僕の生活しているゾーンというのが、割と文字ベースといいますか。人と会話することもそうですし、それこそ台本一つ取っても文字で情報を常に捉えていた人生でしたし、インスタグラムでもXでもだし、そういう生活をずっとしていたので。選択肢として写真集を出すということよりかは、文字ベースの方がしっくりくるところはありました。

今回発売する新書は、40代になった二宮さんがこれまでに考えてきたことや、今考えていることを様々な四字熟語をテーマにして縦横無尽に語った1冊。
自然体で飾らない姿が魅力の一つでもある二宮さんは、本でも「文字だけで表現すると本質と違って伝わってしまうのが嫌で、無難な言葉を選びがちだが、せっかくの機会だからとがりたい」とつづっています。
そんな赤裸々に語った内容が詰まっている1冊について、記者に思いを聞かれると…

撮影/S a i

――自身の考えていることを見せることに躊躇はなかった?

僕もここまで載るとは思ってなくて(笑)僕は割とこういう温度感で聞かれているんだったらそういう温度感で返した方がいいだろうなっていうのは考えていた部分だったので。それで出来上がったっていうのがこの新書なんですけど。新書だからこそ理解度を深めていただけるというか、これだって1ページずつ撮り下ろしの二宮がいたら逆に邪魔だったんじゃないかみたいな(笑)新書だからこそ言葉だけで立体化させていくっていうのはうまくできたのではないかなと思います。そういった印象を持っていただけたら、新書においてはプラスかなというふうに考えています。

――本が出来上がってあらためて大切にしていると思った言葉や気持ちは?

私もびっくりしたんですけど、こんなことしゃべってたんだっていうのが第一印象でして…。でも言っていることはなんとなく昔から変わってないのかなっていうふうに思ってましたね。それこそ何回もいろんな場で言ったこともあるフレーズもありましたし、今回初めて読んだなっていうふうに思うものもあって。でもその2つがかけ離れているかっていうとそうでもなくて。それこそ僕はお芝居を教える教えないっていうのがあったときに、本でうまい下手の話(お芝居はダメなものをきっちり教え込むという話)をしているんですけど、あれも読んでいてへえ~ってなりました(笑)そうだよなって思ったんですけど、俺だな言ってるのって。そっかそっかって新鮮な感じで読み進めていけたんですけど、なんとなく思っていたことを多分なんとなく言っていて、それをまとめたときにこの話は、これも言い得て妙だなっていうふうに思っていました。